内容説明
6割を占めるマレー系人口と共に、経済的にはマジョリティに優越する華人系、インド系等のマイノリティを抱える多民族・多文化国家マレーシアにおいて、国家建設、国民統合の至上のツールとして、教育に課せられた使命は過酷なまでに大きい。マレー系優先政策の下での華人系への配慮、グローバル化とイスラーム的ナショナリズムの相克等、常に緊張を孕みつつ挑戦を続けるマレーシア教育の全容を、インドネシア等近隣諸国の教育の紹介・比較を加え、著者独自の問題関心の下活写した力作。
目次
第1部 マレーシアの教育にみる国際関係(マレーシアの教育におけるグローバル・インパクト;アカデミックな人的流動にみる国際教育関係;中等理科カリキュラムの開発と国際「移植」;教育言語と華人の国際教育ネットワーク;民族統合学校「ビジョン・スクール」構想 ほか)
第2部 国境を越える教育問題―近隣諸国とマレーシア(インドネシアのイスラーム高等教育;シンガポールのマレー人教育;ブルネイ王国の言語・価値教育)
著者等紹介
杉本均[スギモトヒトシ]
1958年生まれ。京都大学教育学部卒業。同大学大学院博士課程学修認定退学。英国レディング大学大学院教育・地域研究科Ph.D.比較教育学専攻。京都大学教育学部・同高等教育教授システム開発センター助手を経て、京都大学大学院教育学研究科助教授
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