内容説明
現代資本制システムの下、人間の自由と主体性を鼓舞し擁護する社会的パワーはどこに存在するか―家族、労働、社会運動等の今日的実態と近現代社会学の理論的営為を通じて、この現代人全てにとっての実存的課題を追求。歴史的・批判的視座から現代の本質的問題群を分析・解明する、論考集下巻。
目次
第1章 資本制と家族政策―理論的分析を中心に
第2章 少子化対策と家族政策転換の方向性―男女共同参画政策のジェンダー論的一考察
第3章 非営利型社会活動(NPSA)の理論的検討
第4章 初期水俣病運動における「直接性/個別性」の思想
第5章 忘れられた参与観察のパイオニア―社会改革とマクリーンの参与観察
第6章 「日本的生産システム」の普遍性/特殊性の検討―小集団活動の歴史を手がかりに
第7章 ヴェーバー社会学における宗教的行為の「意味」と社会層―象徴作用と集団形成
第8章 「もつ自由」「ある自由」の社会的人間論―I.バーリン「二つの自由」概念の存在論的再構成
第9章 体系の呪縛と不可能性―アドルノの反体系の社会哲学
著者等紹介
片桐新自[カタギリシンジ]
1955年生、関西大学社会学部教授。専攻、社会運動論、環境社会学
丹辺宣彦[ニベノブヒコ]
1960年生、名古屋大学環境学研究科・文学部助教授。専攻、社会学理論、社会階層論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。