内容説明
本書は、複雑な日本の私立大学の財務構造と大学進学者の行動を検討したものである。私立大学全体を扱い、私学に対する政策、中でも国庫助成の額と方法に、また助成の効果により大きな関心を払った。また、アメリカ高等教育の経験を検討して、政府、大学、家計の三つの行動主体すべてを扱った。奨学金のかかえる問題についても、さまざまな角度から検討し、問題点を指摘している。
目次
高等教育財政―問題の整理
第1部 私立大学の財務(私大拡大期の収支構造;私立大学授業料の規定要因;大学教育における単位費用 ほか)
第2部 大学教育の需要(高等教育費の家計負担;女子の高等教育進学率;大学進学に対する奨学金の効果 ほか)
第3部 大学教育の市場と政策(大学政策と私学の行動;教育拡大における需要と供給;80年代以降のアメリカ高等教育財政 ほか)
提言―機会均等と私学経営の両立