内容説明
デザインとは、何のためにあるのか。無印良品、春秋、ハイアット・ホテル、バー・ラジオなど、「デザインの時代」を築いた反骨のインテリアデザイナー杉本貴志の初のエッセイ。
目次
駆け出しの頃
初期の仕事―バー・ラジオ
六本木パッシュラボ
バリとの出合い
ホテルの仕事
グランドハイアット東京
パークハイアットソウル
無印良品からMUJIへ
浄法寺の仏像
白磁鉢
陶磁器・李朝白磁
著者等紹介
杉本貴志[スギモトタカシ]
インテリアデザイナー。1945年東京生まれ。’68年東京藝術大学美術学部工芸科卒業後、’73年スーパーポテト設立。’85年から2010年まで「TOTOギャラリー・間」運営委員。’92年から2011年まで武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科教授。’84年度と’85年度の毎日デザイン賞、2001年のRestaurant Design of the Year、’08年のInterior Design Magazine Hall of Fame Awards 2008など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さっちも
17
面白すぎて、しなければならないことを後回しにして読んだ。現代の日本の商業施設の内装はオーバーだったり、リッチ過ぎたり、舞台じみたり、かまし過ぎたりするものが多く白々しく感じてしまってた。対極として、私が好きな、古色とした喫茶店、下町の商店街、飲屋街などに惹かれるのは生活の実感めいたものが内包されているからだろう。その地域、歴史、人種、従業員、食生活、現代などとりまくものと串刺しになって、はじめて真に感動するデザインになる。この本を読んで切に思った。デザインに限らず著者の生き様に強く強く惹かれた。2024/05/11
たまご🥚
2
デザインとアンチデザインの境界を模索した筆者。 それは彼が複雑な想いで手元に置いた白磁の美しさに通じるものを感じる。 「目指しているものは彼岸に美しく存在しているのではなく、本の身近な日常にあるがままに見え隠れしているのである。」2019/09/10