内容説明
啓蒙の知における均質・連続的な時空間を切断する、「拡がりのある時間」「生きられた空間」とは何か?単線的発展論への回収を阻むモダニティの「いま」を、「場」としての時空、現代居住区間、新たな都市空間論等、その両義的・重層的な動態を通じ多角的に論究する。
目次
序章 モダニティの両義性と「時間‐空間」の機制
第1章 生活時空間としての「場」―その歴史的変質
第2章 遠近法と調性の空間
第3章 住まうことの場所論
第4章 空間から場所へ
第5章 住まうことのメタファー
第6章 制度の失敗とローカル・ガヴァナンス―正当性欠損・有効性欠損・効率性欠損
第7章 (ジェントリフィケーション下の)都市への権利
終章 空間論の新しい方法基準―空間の政治
著者等紹介
吉原直樹[ヨシハラナオキ]
大妻女子大学社会情報学部教授、東北大学名誉教授。日本学術会議連携会員。1948年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了、社会学博士。主要著作:『都市空間の社会理論』(東京大学出版会、1994年、日本都市学会賞受賞)、『モビリティと場所―21世紀都市空間の転回』(東京大学出版会、2008年、地域社会学会賞受賞)
斉藤日出治[サイトウヒデハル]
大阪産業大学経済学部教授。1945年生まれ。名古屋大学経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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