内容説明
縄文時代早期の南九州において、複数系統の土器群が相互に関係しながら共存する実態を明らかにし、総合的な土器編年観を提示。集団の移動・定住の様相と、その背景にある九州縄文社会の変容を論究する。
目次
第1章 縄文時代早期における異系統土器の共存(本章の目的;南九州における押型文土器の研究史;南九州押型文土器研究の課題;今後の展望)
第2章 南九州の縄文時代早期土器編年(下剥峯式および桑ノ丸式土器の再検討;南九州押型文土器の編年;押型文土器の地域性;円筒形押型文土器の位置づけ;中原式土器の位置づけ)
第3章 土器資料からみた異系統土器の共存(五十市式土器の評価;押型文土器と五十市式土器の関係;南九州の円筒形押型文土器とその周辺)
第4章 遺跡からみた異系統土器の共存(遺構内出土資料からみた異系統土器の共存;炉穴の年代と異系統土器の共存)
第5章 異系統土器共存の実態にみる九州縄文文化(貝殻文円筒形土器と押型文土器の関係;土器型式編年からみた異系統土器の共存状況;折衷土器が示す異系統土器の共存;遺構内での共出事例が示す異系統土器の共存;異系統土器の動きから読み解く九州縄文文化)
著者等紹介
山下大輔[ヤマシタダイスケ]
1976年新潟県生まれ。現在、関西大学博物館学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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