内容説明
侮蔑と嘲笑、暴力、そして貧困。しかし、俊子が作家として誕生したのは、夫・松魚との愛と憎しみの葛藤のなかからであった。文学と「新しい女」の生活―愛憎の行方を追って、フェミニズム批評の新地平を開く、評伝的研究。
目次
第1章 第一の家(谷中天王寺町十七番地;朝倉彫塑館)
第2章 露伴と俊子(生い立ち;露伴門下の松魚と俊子 ほか)
第3章 最盛期と俊子の闇(「青鞜」創刊号と作品「生血」;作品「誓言」と松魚の新聞小説「乱調子」 ほか)
第4章 第二の家(谷中天王寺町三十四番地・第二の家;作品「炮烙の刑」 ほか)
第5章 第三の家(谷中天王寺町三十四番地・第三の家;朝倉文夫と高村光太郎 ほか)
著者等紹介
福田はるか[フクダハルカ]
1941年生まれ、神奈川県在住。昭和女子大学文学部日本文学科卒業。高木健夫氏の助手として、「新聞小説史」研究の資料収集および年表作成に従事。同人誌「じくうち」および「三田文学」に拠り作品を発表する
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