内容説明
ナポリ王国をめぐるフェルディナンドとルイの死闘、チェーザレ・ボルジアによる戦慄のシニガーリア事件、教皇アレクサンデルの突然の死とユリウスの登場、ヴェネツィアに対するユリウス=皇帝=ルイ=フェルディナンドの同盟、ヴェネツィアの命運は…グイッチャルディーニの筆はますます冴えわたる。
目次
フランス国王の成功によるマクシミーリアーンの不安―王はピサ再征服のためにフィレンツェ人に援助を与える―フランス軍はルッカ人からピエトラサンタを受け取る―ピサに対して一度だけ攻撃した後、フランス軍は暴動を起こし解散する。ピサ人のリブラファッタ攻略―この出来事によるフランス国王の動揺。フランス国王新たなる提案をフィレンツェ人は拒絶する。フィレンツェ人の状況の悪化
教皇とフランス国王との合意―ロマーニァでのヴァレンティーノ公の前進―ファエンツァでのヴァレンティーノ公の挫折。ファエンツァ市民の英雄的な抵抗―一五〇〇年の聖年とヴァレンティーノ公に対する教皇の資金援助
マクシミーリアーンとフランス国王の休戦―フランス国王とスペイン国王はナポリ王国の征服と分割をめぐって極秘に合意に達する―フランス国王、公然と遠征の準備を始める
攻撃者に対し再び重大な損害を与えた後、ファエンツァ人はヴァレンティーノ公に降伏する―フィレンツェ人に対するフランス国王の怒りとフィレンツェに対するヴァレンティーノ公の敵意―ベンティヴォーリオとヴァレンティーノ公の合意―ヴァレンティーノ公、フィレンツェ領を離れ、ナポリへ進軍中のフランス軍と合流する
フェデリーゴ・ダラゴナの防衛準備―フランスとスペインの大使が教皇に、締結された合意について通告する。イタリアに驚きを与える―フェデリーゴ、戦いに運命を賭けようと決心する。フランス軍のカープア占領。フェデリーゴとフランス軍との協定―フェデリーゴの家族の不運―フェデリーゴはフランスに、カラブリア公はスペインに〔ほか〕
著者等紹介
末吉孝州[スエヨシタカクニ]
1935年、東京生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。専門はヨーロッパ近代思想史及び精神史。現在、教職を退いて『イタリア史』の翻訳に専念。1998年、第21回マルコ・ポーロ賞受賞
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