感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メイ&まー
13
アネモネ、風速計、灯台、碍子、美男葛、暁の茶事、貴腐葡萄…印象的なモチーフがたくさん散りばめられていてタイトル通りきらきらと美しい物語たち。いつもながらに謎めいている鳩山さんの世界、きっとご自身のなかには、語られないいくつもの破片がひっそりと存在しているのでしょうね。2014/01/26
ケイゾウ
3
再読。彼岸と此岸の境目が曖昧でたゆたうようでありながら、精巧に繊細に作り込まれた世界観の4編、堪能しました。タイトルの「ミカセ」は「雲母質の」という意味があるそうで、きらきらで幾層も重なりあうイメージは、まさにここに収められた短編のようでした。百葉箱に投函された手紙の行方、海辺を走る電車に灯台のモチーフ。碍子に魅せられた少年の軌跡、テレグラフ・ポールと十字架の見立て。暁の茶事、露地の灯火と窓、日本的な風景の美しさ。葡萄畑と靴紐、貴腐葡萄酒の酩酊感。「インスレーター・・・」と「美男葛」が特に好きですv2013/08/22
オシャレ泥棒
2
再読2019/04/29
椿櫂
1
貴腐葡萄と碍子のお話がすごく好きです。表紙もお洒落で素敵です!2016/06/09
龍國竣/リュウゴク
1
不思議で、美しい話が四篇。アネモネ、碍子、暁の茶会、貴腐葡萄。さらさらと流れていくような絵柄に、物語が鋭く、記憶に残っていく。少年たちによる、夜空に流れる星を掴むような、そんなお話。幻想というほど重くない。けれど、確かな読み応えを感じる、良作揃い。2011/12/18