出版社内容情報
足元の小さな花に思わず微笑みかけ、曠野に沈む太陽を追いかけ、満天の星座の先にあるものに心を馳せる…。そんな子供の頃出会ったような感動の世界にいざなうLandscape編。大空舞う鳥たち、野山を駆けめぐる動物、岸辺に憩う小さな虫。極寒に生きる海洋の動物。大いなる自然が育むたくましくのびやかないのちの物語-Creatures編。カメラマンの自然への畏敬と思慕の想いを大切に紡いでいくネイチャーフォトシリーズ。
内容説明
「動物にあいたい」いつも著者の心の中はこの気持ちでいっぱいです。日本は南北に長く、美しい四季があります。いつ思い立っても必ずどこか見頃を迎えた場所があり、そこにはちゃんと動物たちの息遣いがあるのです。今回取り上げた場所はほとんどが公共の場所として、地図などに載っている所ばかりです。現地にご迷惑のかからない範囲でアプローチ、参考ホームページなども紹介しました。
目次
温泉に入るニホンザル
厳寒に生きるオオハクチョウ
都心の公園の小鳥たち
のどかに暮らすミサキウマ
森の人気者エゾリス
大家族で暮らすニホンイノシシ
絶海の孤島で子育て、カツオドリ
青空にまぶしく飛ぶアジサシ
なにに出会えるか大雪山
山村に暮らすニホンカモシカ
歴史にふれながらホンシュウジカ
港に集まるゴマフアザラシ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
130
ぼくはカメラを積んで旅に出た。日本に棲む動物たちに会いたくて。…至福のとき、水面に俯き何を思う。そっとしておいてくれよとニホンザル。…寒暁、水面に染まるオオハクチョウ。…梅見頃、ヒヨドリが花の蜜を求めてやってくる。…ミサキウマ、野原をまくらにすやすやと。…エゾエンゴサクと背くらべするエゾリス。…胸がほんのり桃色に染まるベニアジサシ。無人島、真夏の思い出。…立ち止まり、エゾナキウサギは秋風を感じている。…お婆さまのブルーベリー畑に今日も来るニホンカモシカ。四季折々、のどかな暮らしがいつまでも続きますように。2022/01/03
やま
74
ページを捲る毎にと顔がニコニコしてきます。1月から12月までの各月の日本中で動物たちを撮影した写真集です。1月は、表紙にある「温泉に入るニホンザル」。このニホンザルの写真が4枚ありますが、どれも心がなごみ顔が自然とニコニコしてきます。この長野県地獄谷での至福のひとときから始まります。2月は、北海道屈斜路湖の氷点下25度ぐらいまで下がった朝「厳冬に生きるオオハクチョウ」。曙色に輝く朝陽に向かってオオハクチョウが羽を一杯に広げて、これから飛び立とうとするかに見える創玄な中に凛とした美しさを捉えています。続く→2022/02/07
霜月
24
動物のしあわせ写真家福田幸広さんの写真集。しみじみ動物達を慈しむ気持ちが伝わってくるような素敵な写真ばかりでした。彼らも私達と同じ、家族を愛し日々を一生懸命生きている。巻末には撮影場所と撮影ポイント交通手段などの情報もあり。会いたいという気持ちだけでここまで行ける。いつまでもいつまでも大切に残されて欲しい場所に。2017/01/29