内容説明
滋賀県野洲川流域には多くの遺跡がある。なかでも下之郷遺跡・伊勢遺跡はクニの成立を探る鍵であり、野洲の銅鐸群は古代文化の象徴でもある。都に近く、肥沃な土地と水に恵まれたこの地、益須・「もりやま」で連綿と受け継がれてきた人びとの営みは、まさに日本文化史の縮図であった。
目次
1 守山地名考
2 野洲川の流れと堆積
3 初期稲作と弥生集落
4 銅鐸文化の終焉
5 悠紀主基の文化
6 荘園の崩壊と惣村の成立―ある大般若経の識語の示唆するもの
7 信長の近江支配と天下布武
8 もうひとつの近江商人―辻鋳物師からみた近世湖南文化
9 村社会の成熟
10 琵琶湖とのかかわり―その歴史と現状
著者等紹介
高谷好一[タカヤヨシカズ]
1934年生、滋賀県立大学教授、京都大学名誉教授。守山市在住。『コメをどう捉えるのか』(NHKブックス1990)、『世界単位からの世界を見る』(京都大学学術出版会1996)、『多文明世界の構図』(中公新書1997)など
高橋正隆[タカハシマサタカ]
1929年生。元大谷大学教授・現善慶寺住職。守山氏在住。『久安六年三国祖師影の研究』(『優鉢羅室叢書』1969)、『絵絹から画紙へ』(文華堂書店1976)、『鎌倉新仏教管見』文華堂書店1977)、『大般若経の流布』(善慶寺1995)、『和紙の研究』(近代文芸社1995)など
舟橋和夫[フナハシカズオ]
1947年生。龍谷大学社会学部教授。守山市在住。『ドンデーン村の伝統構造とその変容』創文社1990、『近江商人の里・五個荘』行路社1998、『フィールドワークの新技法』(日本評論社2000)など
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