内容説明
古代から近現代まで専門の時代を異にする7人が提示する新しい風景論。三つのキーコンセプトは移動motion/変化transformation、言説discourse/物語narrative、トポスtopos/徴しsignum。
目次
序論(辻成史)
プラトーン『パイドロス』の空間(上野愼也)
P・ファンニウス・シニストール邸(ボスコレアーレ)壁画と研究史再考(辻成史)
神の顕現する終末の時空 中世黙示録写本の空間表現―ベアトゥス写本モーガン本(MS M.644)の「天上のエルサレム」を中心に(毛塚実江子)
Theoriaへの「道」と鳥瞰的風景(kataskopos)―サン=ヴィクトルのフーゴーからオピキヌスへ(水野千依)
風景の時間性(ティム・インゴルド(川上幸子、古川不可知訳 辻成史監訳))
風景が行為になるとき―ポスト風景画の時代の自然と人間(三木順子)
風景としての美術―抽象表現主義からミニマル・アートへ(尾〓信一郎)
補論 作家との対話―物語と徴し―三人のアーティストとの対話(辻成史;赤松亜美;安倍安人;松谷武判)