内容説明
呪術・宗教の支配するヴェーダ医術から、経験・合理の方法に基づいたアーユル・ヴェーダへの推移はいかにしておこったか?インド医学史の空白期間に焦点をあて、この間に異端の苦行者が果した役割、および初期の仏教僧伽での著しい医術の発展と、インドで最初の系統だった記述(律蔵)に注目して掘り下げた新たなアプローチ。
目次
第1部 古典インド医学の発展(インド医学のあけぼの―呪術と宗教による癒し;異端としての苦行と経験・合理医学の勃興;医術と仏教教団制;仏教に伴ったインド医学の伝播)
第2部 初期仏教教団の医術(薬物〈マテリア・メディカ〉;癒しはどのように行われたか―疾病誌より;ジーヴァカの癒し)