内容説明
一人ひとりの個性を尊重する授業。教育の理想を追求したオランダのイエナプラン教育を詳細に報告する。
目次
第1部 オランダの個別教育(個別教育がどうして大切なのか;オランダの学校では今;落ちこぼれをなくすために―一九六〇年代後半以降のオランダでの教育改革)
第2部 オランダ・イエナプラン教育(イエナプラン校を訪ねる;創始者ペーター・ペータセンとイエナ大学実験校;オランダ・イエナプラン教育の発展;開かれたイエナプラン教育)
第3部 日本にも個別教育を(管理から自由ではなく、画一から個別へ;教育が目指すもの)
付録
著者等紹介
リヒテルズ直子[リヒテルズナオコ]
1955年生まれ。九州大学(教育学修士・社会学博士課程単位取得中退)出身。1981年から2年間、マレーシア国立マラヤ大学に留学。その後、農業開発技術協力専門家の夫(オランダ国籍)に伴い、通算15年間、ケニア、コスタリカ、ボリビアに滞在。1996年よりオランダに在住し、以後、翻訳・通訳業の傍ら、オランダの教育や社会情勢についての自主研究を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうみや
9
イエナプラン教育の詳細な解説本。モンテッソーリやシュタイナーなどの他の有名な生徒の自主性を重んじる系やフィンランドの教育と根っこは同じでバリエーションが違う程度に思える。オランダ教育全般については同著の「オランダの教育」の方が分かりやすく詳しい。2018/03/22
shizuca
4
オランダの個別授業について、イエナプランを軸に見ていくのですが、個別授業というものが私の考えていた個別授業(徹底的な一対一)でなく、柔軟性のあるもので驚きました。ここは集団で、こちらは個別で、基本的に自分で学ぶという形が素敵。学校で学ぶことは勉強だけではないし、受験や試験のための勉強を塾にまでいってしなければならないなんておかしいし、結局なんのための公教育かということですね。10年かけて、政権が変わっても教育改革は変えずに続行する、より賛同を得るために現場や様々な人の意見を取り入れる、「教育」を本気で変え2016/07/27
小林だいすけ
2
イエナプラン、面白いなぁ。こんなやり方が公立(またはそれに近い学費で通える私立)の学校でも実践できるような教育システムだったらいいのになぁ。 そんな教育が行われているオランダって、どんな国なんだろう。オランダの大人たちはどんな感じなんだろう。ぜひ行ってみたいものだ。2016/08/19
ナナシ
2
【p208 社会というものがどのような職業や役割を持つ人々によって支えられ機能しているのか、その中のどんな場や役割に自分は関心があるのか、そのためにはどんな勉強をしていけばよいのか、また、自分はどういう利点を持ちどんな職業に向いているのか、といったことを考えてみる機会を、子どもたちはほとんど持っていません。】 学校というそもそもが奇怪な成り立ちをしている組織を、いかに身の丈に合うように変えていくか。この考えや理念を日本に導入していくにはどうすればよいのだろう?2016/02/02
ぴーたん
2
オランダのイエナプランという教育カリキュラムは、画一から個別へ、ということで少人数グループを中心とした個別教育を行っているそうです。異年齢学習もあるらしい。かなり惹かれました。最後の、いい教材の条件、教師が授業を自己診断するための手引きなどみると、ここまで教材のことを考えてないな~とか、いろいろ考えさせられました。日本も見習うべき。2010/02/14
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