機能性フィラーの開発技術

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  • サイズ A5判/ページ数 324p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784882310822
  • NDC分類 501.4
  • Cコード C3043

出版社内容情報

 
     執筆者一覧
     (所属は1990年1月時点。カッコ内は2000年7月現在)

村上謙吉  帝京大学 理工学部;東北大学名誉教授 (現:東京クリーニング学校 学校長)
由井 浩   三菱油化(株) 新素材研究所
小石真純  東京理科大学 基礎工学部
山田英夫  九州工業技術試験所
平田好顕  丸尾カルシウム(株)
飯阪捷義  三菱電機(株) 材料研究所 (現:特許調査事務所)
竹中 稔   大塚化学(株) 開発部
谷野吉弥  日本ピラー工業(株) 技術生産本部 (現:開発事業部 市場開発部 CVD開発課次長兼開発課長)
吉武正義  福田金属箔粉工業(株) 研究所
瀬尾 巌   三菱油化(株) 筑波走行研究所
若杉三紀夫 大阪セメント(株) 中央研究所 (現:ショーボンド建設(株) 補修工学研究所 課長)
羽仁 潔   (株)信州開発 (現:白馬ライム倶楽部)
枝川節治  オーケートレーディング(株) 開発事業部
高村 明   岳南光機(株) 製品開発部 (現:オプト事業部)
藤原輝男   堺化学工業(株) 湯本工場
播田實隆一 住化カラー(株) 技術開発本部
相馬 勲   大阪工業技術試験所
喜多修市  三菱電機(株) 材料研究所
水戸洋彦  昭和鑛業(株) 営業3部 (現:昭和鉱業(株) 技術開発部)
宮田茂男  協和化学工業(株) 研究開発部 (現:(株)海水化学研究所 代表取締役)
上山俊生  白石カルシウム(株) 化成品事業部
中司卓男  岡山県工業技術センター
佐川幸一郎 味の素(株) 中央研究所 (現:アミノサイエンス研究所 機能材料研究室室長)
西村哲夫  長野県工業試験場
石橋準也  東芝機械(株) 化工機第二技術部
小川弘正  大阪工業技術試験所
酒井忠基  (株)日本製鋼所 機械電子技術研究所
山崎 升   東京工業大学名誉教授


      構成および内容

序 章                       村上謙吉
1 わが国のフィラー研究の始まりについて
2 フィラー研究は何故必要か?
3 フィラー物質の役割
4 無機フィラーの大きさが及ぼす影響
5 無機物ポリマーの相互作用について
6 終局(理想的)フィラー含有ポリマーの姿とは?

【基礎編】
第1章 機能性フィラーの分類と役割    由井 浩
1 はじめに
2 フィラーの分類と役割
3 機能性フィラー複合高分子材料例
4 機能性フィラー複合高分子における重要な技術要素
5 機能性複合高分子の今後の展開

第2章 フィラーの機能制御
1 フィラーの表面制御               小石真澄
 1.1 はじめに
 1.2 加工のさいの粒子設計と粒子界面・表面制御
 1.3 メカノケミカルな改質と表面制御
 1.4 おわりに 
2 フィラーの粒度・形状制御            山田英夫
 2.1 晶析概論
  2.1.1  沈殿の生成過程
  2.1.2  過飽和溶液の調製
  2.1.3  結晶核の生成
  2.1.4  結晶成長
 2.2 粒度・形状制御
  2.2.1  粒度の制御
  2.2.2  形状制御
 2.3 実験例
  2.3.1  単分散球状シリカ
  2.3.2  軽質炭酸カルシウム
3 フィラーの性状                   平田好顕
 3.1 はじめに
 3.2 フィラーの製造法と性状
 3.3 製造工程における粉砕とフィラー表面
 3.4 フィラー表面構造と酸・塩基
 3.5 フィラー表面におけるポリマーの吸着
 3.6 フィラーポリマー間における酸-塩基相互作用とその効果
 3.7 不意らー表面におけるゴムの不溶化
 3.8 おわりに

【機能編】
第3章 力学的機能
1 フィラーの補強理論                飯阪捷義
 1.1 はじめに
 1.2 弾性率
  1.2.1  球形粒子分散系
  1.2.2  繊維状粒子分散系
  1.2.3  フレーク状粒子分散系
 1.3 引張強さ
  1.3.1  微粒子分散系
  1.3.2  繊維状粒子分散系
  1.3.3  フレーク状粒子分散系
 1.4 おわりに
2 補強用フィラー                    竹中 稔
 2.1 繊維状、針状フィラーの使用目的とニーズ
 2.2 繊維状、針状フィラーの種類とその効果および問題点
  2.2.1  ガラス繊維
  2.2.2  炭素繊維
  2.2.3  アラミド繊維
  2.2.4  炭化ケイ素繊維
  2.2.5  アルミナ繊維
  2.2.6  ボロン繊維
  2.2.7  炭化ケイ素ウィスカー
  2.2.8  窒化ケイ素ウィスカー
  2.2.9  チタン酸カリウムウィスカー
  2.2.10 ウオラストナイト
  2.2.11 ゾノトライト
  2.2.12 PMF
  2.2.13 石膏繊維
  2.2.14 MOS
  2.2.15 ドーソナイト
  2.2.16 セピオライト
 2.3 今後の課題
3 摺動性(潤滑性・耐摩耗性)             谷野吉弥
 3.1 はじめに
 3.2 潤滑性フィラー
  3.2.1  層状結晶物質
  3.2.2  軟質金属
  3.2.3  耐熱結晶性ポリマー
  3.2.4  吸油性および吸水性物質
  3.2.5  その他
 3.3 耐摩耗性フィラー
  3.3.1  短繊維
  3.3.2  粒子状物
  3.3.3  その他
 3.4 配合方法
 3.5 摺動材の評価

第4章 電気・磁気的機能
1 導電性・帯電防止                   吉武正義
 1.1 はじめに
 1.2 導電性プラスチック
 1.3 帯電防止プラスチック
 1.4 導電性塗料
2 圧電性                          瀬尾 巌
 2.1 はじめに
 2.2 高分子複合物圧電材料
 2.3 高分子複合物圧電材料の応用
 2.4 今後の課題
3 電波吸収性                       若杉三紀夫
 3.1 伝播定数と材料定数
 3.2 導電性および誘電性伝播吸収材料
 3.3 磁性電波吸収材料

第5章 熱的機能
1 熱伝導性フィラー                    羽仁 潔
 1.1 はじめに
 1.2 フィラーの熱伝導度
 1.3 複合材料の熱伝導度
  1.3.1  熱伝導度の予測
  1.3.2  熱伝導度の実測値
 1.4 高熱伝導性複合材料の応用
  1.4.1  半導体用封止樹脂
  1.4.2  放熱シート
  1.4.3  基板材料
2 熱線輻射                        枝川節治
 2.1 はじめに
 2.2 電磁波の種類
 2.3 遠赤外線発生の機構
 2.4 水に対する作用効果
 2.5 熱放射に関する諸法則
 2.6 セラジット(遠赤外線放射体)の特長
 2.7 セラジットの品質
 2.8 遠赤外線放射強度の測定法
 2.9 遠赤外線放射強度の測定結果
 2.10 おわりに

第6章 光・色機能
1 光反射・散乱性                    高村 明
2 紫外線吸収性                     藤原輝男
 2.1 はじめに
 2.2 素材の物性
 2.3 紫外線吸収性と利用分野
  2.3.1  電子写真
  2.3.2  化粧品
  2.3.3  プラスチック
  2.3.4  光触媒
3 カラーリング性                     播田實隆一
 3.1 はじめに
 3.2 色について
  3.2.1  色と波長の関係
  3.2.2  分光反射率、分光透過率
  3.2.3  色の数値化
  3.2.4  色の規格化
 3.3 着色剤各論
  3.3.1  樹脂用の着色剤
  3.3.2  顔料sと染料
  3.3.3  樹脂用染料顔料の適性
 3.4 着色剤の種類と特徴
 3.5 樹脂と顔料の選択
 3.6 樹脂着色における諸問題
 3.7 色管理・色合わせの機械化
  3.7.1  CCMの概要
  3.7.2  CCMシステムの狙い
  3.7.3  CCMシステムの構成
  3.7.4  CCMの効果
 3.8 おわりに

第7章 その他機能
1 制振機能性フィラー                   相馬 勲
 1.1 制振材について
 1.2 制振の原理
 1.3 制振機能性フィラーの種類と機能発現の機構
 1.4 制振機能性フィラーの効果
 1.5 おわりに
2 封止材用フィラー                     喜多修市
 2.1 はじめに
 2.2 封止用シリカの分類と特徴
 2.3 低熱膨張性フィラーとしての溶融シリカ
 2.4 充填性と流動性
 2.5 溶融シリカの表面の性質
 2.6 おわりに
3 吸着性フィラー                      水戸洋彦
 3.1 はじめに
 3.2 無機吸着剤
  3.2.1  シリカゲル(Silica Gell)
  3.2.2  ケイ藻土(Diatom Earth)
  3.2.3  アロフェン(Allophane)
  3.2.4  タルク(Talc)
  3.2.5  ベントナイト(Montmorillonite)
  3.2.6  チタン酸カリウム(Potassium Titanate)
  3.2.7  ゼオライト(Zeolite)
  3.2.8  セピオライト(Sepiolite)
 3.3 セピオライトの吸着用途例
  3.3.1  吸湿剤
  3.3.2  醤油中の菌体吸着濾過剤
  3.3.3  その他の応用例
4 軽量フィラー                        相馬 勲
 4.1 はじめに
 4.2 バルンの分類と概説
  4.2.1  ケイ酸系バルン
  4.2.2  非ケイ酸系バルン
  4.2.3  有機質バルン
 4.3 バルンの作用効果
 4.4 バルンの応用と今後の課題
5 難燃性フィラー                       宮田茂男
 5.1 はじめに
 5.2 難燃化フィラーの種類と要求特性
 5.3 難燃化フィラーの開発状況
  5.3.1  酸化アンチモン
  5.3.2  ホウ酸亜鉛
  5.3.3  ドーソナイト
  5.3.4  ポリリン酸アンモニウム
  5.3.5  水酸化アルミニウム
  5.3.6  水酸化マグネシウム
  5.3.7  繊維状水酸化マグネシウム(キスマ7)
  5.3.8  ハイドロタルサイト類
  5.3.9  カルシウムアルミネート
  5.3.10  塩基性炭酸マグネシウム
 5.4 今後の開発の方向
6 表面改質用およびその他のフィラー           上山俊生
 6.1 はじめに
 6.2 銀条(silver streak)防止
 6.3 ブロッキング防止
 6.4 めっきのアンカー効果
 6.5 陰イオン交換能、赤外線吸収能
 6.6 光拡散機能
 6.7 高吸油、高吸水機能
 6.8 粉体の特殊表面改質

【周辺技術編】
第8章 表面処理と複合化
1 表面処理剤の分類と作用効果             中司卓男
 1.1 はじめに
 1.2 表面処理剤の分類
  1.2.1  表面処理法の選択
  1.2.2  無機系フィラーの表面処理剤
  1.2.3  各種処理剤の利用
  1.2.4  金属系フィラー
  1.2.5  有機系フィラー
 1.3 表面処理の作用効果
  1.3.1  表面処理剤による補強理論
  1.3.2  作用効果の具体例
 1.4 おわりに
2 チタネート系カップリング剤による表面処理技術    佐川幸一郎
 2.1 はじめに
 2.2 チタネート系カップリング剤の種類と特性
  2.2.1  種類
  2.2.2  チタネート系カップリング剤によるフィラーの表面処理
  2.2.3  チタネート系カップリング剤の効果
 2.3 特許情報からみたチタネート系カップリング剤の応用
 2.4 その他の表面改質剤の種類と特長
 2.5 おわりに

第9章 複合材料の成形・加工技術
1 フィラー充てんポリマーのレオロジー          西村哲夫
 1.1 はじめに
 1.2 流動性の測定
  1.2.1  回転型レオメータ
  1.2.2  細管押出型レオメータ
 1.3 フィラーの種類
 1.4 フィラーの配合
 1.5 充てん系ポリマー融液
  1.5.1  粘度則
  1.5.2  繊維充てん系
 1.6 表面処理
  1.6.1  表面処理剤
  1.6.2  流動に及ぼす影響
  1.6.3  表面処理効果
 1.7 おわりに
2 押出成形技術    石橋準也
 2.1 押出機によるコンパウンディング
 2.2 押出機の機能と成形時の諸現象
 2.3 2軸押出機の成形技術
3 RIM技術    小川弘正
 3.1 はじめに
 3.2 RIM、PRIMおよびSRIMの概要
 3.3 RIM、およびPRIM(広義)の特長
 3.4 RIMシステムの種類
  3.4.1  ポリウレタン系
  3.4.2  ARIMAX系
  3.4.3  エポキシ系
  3.4.4  ジシクロペンタジエン系
 3.5 今後の展開
 3.6 おわりに
4 リアクティブプロセシング(反応押出し成形)技術    酒井忠基
 4.1 はじめに
 4.2 リアクティブプロセシングの意義
 4.3 リアクティブプロセシングに用いられる押出機
 4.4 リアクティブプロセシングの応用例

第10章  機能性フィラーへの期待と将来展望    山崎 升
1 はじめに
2 新物質の開発
3 超微粒子化
4 形態―異形化と機能
5 分子複合
6 カップリング剤の発展と界面親和性をもつフィラーの開発
7 均一なフィラー分散複合材の形成
 7.1 In-situ重合によるフィラー形成
 7.2 超高分子量ポリエチレン均一分散複合材
8 機能性有機分子または結晶を含む複合材料
 8.1 遊離染料分子を含む機能性セラミック複合材料
 8.2 超配向フィラーによる電導材料
9 おわりに

内容説明

本書は、機能性フィラーの開発技術について詳細に書かれた本である。21世紀の産業を支える素材として期待されるので参考としていただきたい。

目次

第1章 機能性フィラーの分類と役割
第2章 フィラーの機能制御
第3章 力学的機能
第4章 電気・磁気的機能
第5章 熱的機能
第6章 光・色機能
第7章 その他機能
第8章 表面処理と複合化
第9章 複合材料の成形・加工技術
第10章 機能性フィラーへの期待と将来展望

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