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出版社内容情報
執筆者一覧
(執筆者の所属は、注記以外は1989年当時のものです)
佐々木恒孝 東京都立大学名誉教授
高橋葉子 ダウコーニング(株) 化成品事業部
(現姓・山口)
角田 淳 ダウコーニング(株) 化成品事業部
安藤英治 日本ユニカー(株) シリコーン開発・技術部
安河内徹 日本油脂(株) 千鳥工場
日高 徹 日高技術士事務所
林 良宏 サンノプコ(株) 研究部
泉 佳秀 サンノプコ(株) 研究部
安田孝司 伯東(株) 四日市研究所
桑田 敏 信越化学工業(株) シリコーン電子材料技術研究所
城 清和 サンノプコ(株) 研究部
伊藤邦英 日信化学工業(株) 営業部
三浦勝暉 徳山曹達(株) セメント建材技術センター
太田静行 北里大学名誉教授
小山三郎 出光興産(株) 営業研究所
柴田英夫 大同化学工業(株) 奈良生産技術事業所
和田愼二 工業技術院 公害資源研究所
(現) 工業技術院 資源環境技術総合研究所
構成および内容
第1章 泡・その発生・安定化・破壊 佐々木恒孝
1 泡に関する用語
2 泡の利用と障害
3 泡の形態
4 泡立ち(気泡力と安定度)
5 泡立ち(泡抹生成)の基礎理論
5.1 泡抹安定度
5.2 溶液表面張力と溶質の吸着
5.3 表面粘性・表面弾性・表面膜移動
5.4 温度・蒸発の影響
5.5 粉体による安定化
5.6 溶質の化学組成と泡立ち
5.7 有機液体の泡立ち
6 消泡
6.1 抑泡と破泡
6.2 物理(機械)消泡と化学消泡
6.3 化学消泡の機構
6.3.1 消泡剤の拡張性と不溶性
6.3.2 排液による泡膜の破壊その他
第2章 消泡理論の最近の展開 高橋葉子、角田 淳
1 はじめに
2 水系溶液における消泡理論
2.1 泡の性質
2.2 消泡の機能的分類
2.3 物理的消泡と化学的消泡
2.4 化学的消泡理論
2.4.1 Rossの消泡理論
2.4.2 佐々木の消泡理論
2.4.3 シリカの役割
2.4.4 抑泡理論
3 非水系溶液における消泡理論
3.1 Rossの消泡理論
3.2 佐々木の消泡理論
3.3 表面粘性と表面弾性
4 消泡剤の必要特性と化学構造
5 消泡剤の種類と選択法
6 シリコーン消泡剤の種類と特徴
6.1 シリコーン油の構造
6.2 シリコーン油の性質
6.3 シリコーン消泡剤の種類
7 消泡剤の用途
7.1 石油工業
7.2 繊維・染色工業
7.3 パルプ・製紙工業
7.4 塗料・インキ工業
7.5 食品工業
7.6 発酵工業
7.7 化学工業一般
7.8 油脂・洗剤工業
7.9 排水処理
第3章 シリコーン消泡剤 安藤英治
1 泡抹と消泡・抑泡
2 消泡機構とシリコーン消泡剤の特徴
2.1 Rossの破泡理論
2.2 Marangoni効果と抑泡
3 シリコーン消泡剤の種類
3.1 オイル型消泡剤
3.2 コンパウンド型消泡剤
3.3 溶液型消泡剤
3.4 エマルジョン型消泡剤
3.5 粉末消泡剤
4 シリコーン消泡剤の応用
5 最近の開発動向
第4章 バイオプロセスへの応用 安河内 徹
1 発酵工業と泡
2 消泡剤の種類
3 曇点
4 発酵系における消泡剤の選択基準
5 代表的な発酵工業と消泡剤
5.1 パン酵母
5.1.1 培養条件
5.1.2 殺菌
5.1.3 培養-Ⅰ
5.1.4 培養-Ⅱ
5.1.5 遠心分離
5.2 グルタミン酸ナトリウム
5.3 核酸
5.4 その他のアミノ酸
5.5 抗生物質(ペニシリン)
5.6 セルラーゼ
5.7 有機酸
5.8 活性汚泥
6 まとめ
第5章 食品製造への応用 日高 徹
1 はじめに
2 食品用消泡剤の条件
3 食品用消泡剤と食品添加物
4 食品用消泡剤の種類
5 食品用消泡剤各論
5.1 動植物油脂
5.2 シリコーン樹脂
5.3 食品添加物の界面活性剤
5.4 高級脂肪酸類
5.5 パラフィン類
5.6 粉末シリカ類
6 消泡剤と食品工業
7 豆腐と消泡剤
7.1 豆腐の製法と消泡剤
7.2 豆腐用消泡剤
7.2.1 高酸価油系消泡剤
7.2.2 グリセリン脂肪酸エステル系消泡剤
7.2.3 シリコーン樹脂消泡剤
8 おわりに
第6章 パルプ製造工程への応用 林 良宏、泉 佳秀
1 パルプ製造工程と消泡剤
2 パルプ用消泡剤の種類と組成
2.1 パルプ用消泡剤の種類
2.2 パルプ用消泡剤の組成
3 パルプ用消泡剤とピッチ
4 パルプ用消泡剤のテスト
4.1 ラボテスト方法
4.2 ラボテスト例
5 おわりに
第7章 抄紙工程への応用 安田孝司
1 はじめに
2 抄紙工程の概要
3 抄紙工程における泡問題の動向
4 泡の基本特性と抄紙工程の泡障害
4.1 泡の生成
4.2 抄紙工程の泡障害と泡の基本特性
5 泡障害防止の基本
6 消泡剤の作用性
7 抄紙用消泡剤の種類と特徴
7.1 抄紙用消泡剤に用いられる主な成分
7.2 ウォーターベース型(エマルジョン型)消泡剤
7.3 ポリグリコール系消泡剤
8 抄紙用消泡剤の適用上の留意点
8.1 添加方法
8.2 添加場所
8.3 その他
9 抄紙用消泡剤の評価方法
9.1 テーブルテストでの消泡効果評価方法
9.1.1 循環法
9.1.2 送気法
9.1.3 振とう法
9.2 紙質への影響に関する手抄き試験
9.3 抄紙機での評価方法
10 消泡剤適用による各種改善例
10.1 印刷用抄紙造における改善例
10.2 中質コート原紙抄造における改善例
10.3 上質紙抄造における改善例
10.4 ライナー抄造における改善例
11おわりに
第8章 繊維加工への応用 桑田 徹
1 繊維加工と消泡剤
1.1 糊付け工程
1.2 精錬工程
1.3 漂白工程
1.4 染色工程
1.5 捺染加工
1.6 仕上げ加工
2 繊維加工用消泡剤
3 シリコーン消泡剤
3.1 シリコーン消泡剤の種類
3.1.1 シリコーンオイル、オイルコンパウンド
3.1.2 溶液型
3.1.3 エマルジョン型
3.1.4 変性油型
3.2 染色工程用消泡剤
第9章 塗料、インキへの応用 林 良宏、城 清和
1 はじめに
2 消泡剤の構成
3 最近の特許から見た技術動向
4 水系塗料用消泡剤
4.1 グロス塗料用消泡剤
4.2 弾性塗料用消泡剤
5 溶剤系塗料用消泡剤
6 粉体塗料用消泡剤兼レベリング剤
7 インキ用消泡剤
8 おわりに
第10章 高分子ラテックスへの応用 伊藤邦英
1 はじめに
2 水系塗工剤の問題点
3 泡の問題の幾つかの解決策
4 静的表面張力と動的表面張力
5 おわりに
第11章 水中コンクリートへの応用 三浦勝暉
1 はじめに
2 水中不分離性混和剤の基本組成
2.1 粘稠剤
2.2 消泡剤
2.3 効果促進剤
2.4 高性能減水剤
3 水中不分離性コンクリートの特性
3.1 フレッシュコンクリートの水中での分離抵抗性
3.2 硬化コンクリートの圧縮強度
4 おわりに
第12章 フライ油への消泡剤の応用 太田静行
1 はじめに
2 フライ油の劣化現象とフライ油の泡立ち
3 フライ油の熱劣化とシリコーン油の効果
3.1 豆腐生揚げの場合のシリコーン油の効果
3.2 フライ油へシリコーン油の添加
3.3 フライの場合のシリコーン油の去就
3.4 各種シリコーン油のフライ油熱劣化防止効果の比較
3.5 シリコーン油の有効添加量
3.6 フライにおけるシリコーン油の機能
3.7 シリコーン油の酸化防止剤としての効果
3.8 フライ油の熱劣化防止剤としてのシリコーン油の機能と消泡剤としての機能
4 異種の油の混合による持続性泡立ち
5 精製不充分の油の持続性泡立ち
5.1 各精製段階の油の泡立ち
5.2 精製不充分の油の泡立ち性の改善
6 鶏卵成分の関与する泡立ち
6.1 鶏卵成分の混入による持続性の泡立ちの発現
6.2 鶏卵に起因する泡立ちの改善
6.2.1 消泡剤の利用
6.2.2 加熱処理の検討
第13章 潤滑油の泡立ちと消泡について 小山三郎
1 はじめに
2 消泡の方法
3 潤滑油の泡立ち性の評価法
4 消泡剤の種類
5 シリコーン系消泡剤の作用機構
6 シリコーン系消泡剤使用上の問題点と対策
7 分散気泡
7.1 分散気泡の放気性とその支配要因
7.2 気泡径を支配する因子
7.3 気泡表面の流動性の影響
8 おわりに
第14章 水系加工油への応用-切削油- 柴田英夫
1 はじめに
2 クーラントの発泡
2.1 水溶性切削油
2.2 クーラント発泡の要因
2.2.1 水溶性切削油剤の成分とその働き
2.2.2 切削油の組成と発泡
2.2.3 クーラントの循環回路
3 泡に関する試験方法
4 消泡剤について
5 泡消し方法
5.1 切削油全般
5.2 油剤製造時の消泡
5.3 切削加工現場での発泡対策
5.3.1 クーラントの滝落ちによる発泡とその対策例
5.3.2 重力による切屑分離装置での消泡例
6 おわりに
第15章 排水処理における消泡 和田愼二
1 排水処理施設における消泡
1.1 下水処理の嫌気性消化槽での消泡
1.2 下水処理場からの排出される放流水の発泡対策
1.3 下水処理場における消泡
1.4 し尿の無希釈処理における消泡
1.5 家畜ふん尿スラリーのエアレーション装置
1.6 パルプ排水の消泡
1.7 製紙白水の消泡
1.8 繊維工業排水処理における消泡
1.9 繊維工業用薬品製造工場の排水処理における消泡
1.10 食品工場排水処理の消泡(甘薯デンプン工業排水処理の消泡)
1.11 発電所放水口での消泡
2 消泡の方法
2.1 起泡性物質の処理(分離・除去と分解)
2.1.1 泡抹分離
2.1.2 オゾンによる酸化分解
2.2 物理(機械)消泡
2.2.1 回転・攪拌
2.2.2 圧力変化
2.2.3 液体の噴射
2.2.4 空気ジェット
2.2.5 超音波
2.2.6 川への放流における抑泡
2.3 消泡剤
内容説明
本書においては泡対策の中で特に重要視される薬剤による消泡、即ち化学消泡を中心とした諸問題につきまず第1章ではそれらの正しい理解と的確な実施に欠くことのできない泡沫生成の基礎的知見、特に泡の安定化、不安定化の機構と原理を述べ、第2章以降で各産業分野に亘りそれぞれ専門の立場から化学消泡その他の消泡対策の現況につき詳細適切な記述を行っている。以上のような構成内容は消泡技術の基礎概念の把握と消泡対策実施の指針として必至であると考えるが、本書をそのような企画目的に有効に役立てて頂ければ幸いである。
目次
泡・その発生・安定化・破壊
消泡理論の最近の展開
シリコーン消泡剤
バイオプロセスへの応用
食品製造への応用
パルプ製造工程への応用
抄紙工程への応用
繊維加工への応用
塗料、インキへの応用
高分子ラテックスへの応用
水中コンクリートへの応用
フライ油への消泡剤の応用
潤滑油の泡立ちと消泡について
水系加工油への応用―切削油
排水処理における消泡
著者等紹介
佐々木恒孝[ササキツネタカ]
東京都立大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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