出版社内容情報
執筆者一覧(執筆順)
(所属・肩書は1989年当時のものです。)
中村義男 中村技術士事務所
北村孝雄 工業技術院 四国工業技術試験所 システム技術部
萩原勝男 日本ゼオン(株) 研究開発センター 製品研究所
久保栄一 ユニチカ(株) 中央研究所 不織布研究部
増田房義 三洋化成工業(株) 研究本部
酒井忠幸 日本板紙(株) 高知工場
池田昌孝 旭化成工業(株) 不織布技術開発部
山口嘉一 東洋紡績(株) スパンボンド事業部
中山良秋 旭化成工業(株)
北山通夫 日本バイリーン(株) 衣料資材事業部
森 哲男 (株)カナエ 開発部
櫻井 明 花王(株) サニタリー事業部
甲村音彦 日本板紙(株) 研究開発部
稲村洋二 デクスターミキ(株)
小林良生 工業技術院 四国工業技術試験所 システム技術部
大垣 豊 日本バイリーン(株) 空調資材事業部
塩津利也 金井重要工業(株)不織布商品開発室
永野 豊 東洋紡績(株) スパンボンド事業部
岡崎守男 日本バイリーン(株) 空調資材事業部
田中辰雄 前 東洋濾紙(株)
垣添三正 日本フエルト工業(株) 開発室
藤岡良一 日本フエルト工業(株) 開発室
東海林陸夫 日本バイリーン(株) 技術企画部
構成および内容
第1章 総論 中村義男
第2章 不織布の原料
1 繊維
1.1 有機系繊維 中村義男
1.1.1 はじめに
1.1.2 レーヨンとキュプラ
1.1.3 ポリエステル
1.1.4 ナイロン
1.1.5 アラミド繊維
1.1.6 その他
1.1.7 フラッフパルプ
1.1.8 導電性繊維
1.1.9 抗菌防臭繊維、消臭繊維、芳香繊維
1.2 無機繊維および金属繊維 北村孝雄
1.2.1 はじめに
1.2.2 非晶質繊維
(1) ガラス繊維
(2) 石英繊維
(3) アルミナ・シリカ繊維
(4) その他のガラス質繊維
(5) チラノ繊維
1.2.3 多結晶質繊維
(1) 炭化ケイ素繊維
(2) 炭素繊維
(3) 活性炭繊維
(4) アルミナ繊維およびジルコニア繊維
(5) その他の多結晶質繊維
1.2.4 単結晶質繊維
(1) チタン酸カリウム繊維
(2) 塩基性硫酸マグネシウム
(3) 石膏繊維
(4) その他の単結晶質繊維
2 バインダー
2.1 エマルジョン、粉体 荻原勝男
2.1.1 はじめに
2.1.2 エマルジョンへの要求品質
2.1.3 エマルジョン接着式の特徴
2.1.4 エマルジョンを構成するポリマー
2.1.5 ポリマーの繊維への付着状態と物性
2.1.6 エマルジョンの含浸法
2.1.7 粉体
2.1.8 おわりに
2.2 熱融着繊維 久保栄一
2.2.1 はじめに
2.2.2 熱融着繊維の利点
2.2.3 おむつ市場の現状
2.2.4 熱融着繊維の用途
2.2.5 熱融着繊維の種類
2.2.6 日本と外国との熱融着繊維の相違
2.2.7 熱融着繊維用低融点ポリマー
2.2.8 熱融着繊維の製法
2.2.9 新しいポリオレフィン系熱融着繊維
2.2.10 おわりに
3 添加剤
3.1 湿式抄紙法助剤 中村義男
3.1.1 はじめに
3.1.2 分散剤および粘剤
3.1.3 その他の添加剤
3.2 吸水性ポリマー 増田房義
3.2.1 はじめに
3.2.2 吸水性ポリマーの概念
3.2.3 吸水の原理
3.2.4 吸水性ポリマーの応用例
第3章 不織布の製法
1 エアレイパルプ法 中村義男
1.1 はじめに
1.2 Rand Web 法
1.3 Scan Web(Dan Web)法
1.4 Karl Kroyer法
1.5 本州法
2 湿式法 酒井忠幸
2.1 はじめに
2.2 紙と湿式不織布
2.3 乾式不織布と湿式不織布
2.4 湿式不織布の製造工程
2.5 ウエブ形成部
2.5.1 丸網タイプ
2.5.2 傾斜短網タイプ
2.5.3 丸網-短網中間型
2.6 3フォーマーの特徴の比較
2.7 フォイト社湿式不織布製造装置の概要
2.8 デルタフォーマーの特性
2.9 ヘッドボックスの計算
2.10 デルタフォーマーの進歩と多層形成
2.11 湿式不織布と乾式不織布の用途
2.12 おわりに
3 スパンレース法 中村義男
3.1 はじめに
3.2 水流絡合(Hydroentanglement)とは
3.3 Honeycomb法
3.4 Perfojet法
3.5 ユニチャーム法
4 メルトブロー法 池田昌孝
4.1 はじめに
4.2 製造プロセス
4.3 素材・溶融ブロー条件
4.4 繊維の特性・構造
4.5 不織布の特性・物性
4.6 主なメーカーの製法と用途
4.6.1 Exxon
4.6.2 Kimberly-Clark
4.6.3 3M
4.6.4 東燃石化(トーネンタピルス)
4.6.5 東レ
4.6.6 旭化成
5 スパンボンド法不織布 山口嘉一
5.1 はじめに
5.2 スパンボンド法不織布の製造法とその特徴
5.2.1 原反ウェッブ製造工程
5.2.2 接着・交絡等製品化加工法と得られる製品の特徴
6 フラッシュ紡糸法による不織布の製法 中山良秋
6.1 はじめに
6.2 フラッシュ紡糸法の原理
6.2.2 高分子溶液の相図
6.2.3 相分離によって発現する構造
6.2.4 ガス流による配向繊維の形成
6.3 フラッシュ紡糸法によって得られる繊維の形態
6.3.1 繊維の形態
6.3.2 繊維の寸法
6.3.3 繊維の性能
6.4 不織布化の方法
6.5 不織布の性能
6.6 不織布の用途
第4章 不織布の応用
1 衣料芯地 北山通夫
1.1 はじめに
1.2 サーマルボンド接着芯地
1.3 複合接着芯地
.4 ウール接着芯地
1.5 おわりに
2 生活関連分野
2.1 ワイパー・ウェットティッシュ類について 森 哲男
2.1.1 はじめに
2.1.2 ワイパー類の分類
(1) 工業用ワイパー
(2) 業務用ワイパー
(3) 家庭用ワイパー
2.1.3 ワイパー類に使用されている不織布について
(1) 工業用ワイパー
(2) 業務用ワイパー
(3) 家庭用ワイパー
2.1.4 ワイパー類の包装形態について
2.1.5 ワイパー類の欧米市場について
2.1.6 ワイパー類の今後の展望について
2.2 生理衛生用品 櫻井 明
2.2.1 生理用ナプキン
(1) 開発経緯
(2) 生産および市場動向
(3) 技術的経緯
2.2.2 ベビー用紙オムツ
(1) 開発経緯
(2) 生産および市場動向
(3) 技術的経緯
2.2.3 成人用紙オムツ
2.2.4 安全に関する動向
2.3 ティーバッグ 甲村音彦
2.3.1 はじめに
2.3.2 ティーバッグフィルターペーパーの要求特性
2.3.3 分類
(1) お茶の種類による分類
(2) フィルターペーパーの製造方法による部類
2.3.4 ティーバッグフィルター
(1) 湿式不織布(ノンヒートシールタイプ)
(2) 湿式不織布(ヒートシールタイプ)
2.3.5 おわりに
2.4 ファイブラスケーシング原紙 甲村音彦
2.4.1 はじめに
2.4.2 歴史と用途
(1) ファイブラスケーシングの分類
(2) ファイブラスケーシングの歴史
2.4.3 ファイブラスケーシング
(1) ファイブラスケーシングの製造方法
(2) ファイブラスケーシング原紙(ケーシング原紙)
2.4.4 おわりに
3 医療、病院関連分野
3.1 医療用不織布市場の現状と今後の動向 稲村洋二
3.1.1 はじめに
3.1.2 米国の医療用不織布市場
3.1.3 日本の医療用不織布の市場動向
3.2 人工皮膚 小林良生
3.2.1 皮膚構造とその機能
3.2.2 人工皮膚とは
(1) 定義
(2) 人工皮膚の性能
(3) 人工皮膚の種類
(4) 人工皮膚の要求機能
3.2.3 生体組織材料に基づく人工皮膚
3.2.4 生体由来材料に基づく人工皮膚
(1) コラーゲンベースの人工皮膚
(2) フィブリン膜
(3) キチン不織布
(4) アルギン酸繊維紙
3.2.5 合成高分子を素材とする人工皮膚
(1) ポリアミノ酸膜
(2) ポリウレタン膜
(3) ポリビニル・ホルマル・スポンジ("PVF")
(4) ポリ(2-ヒドロキシメタアクリレート)/ポリエチレングリコール膜
3.2.6 複合材料をベースにした人工皮膚
(1) Biobrane
(2) Yannas型人工皮膚
(3) ポリアミノ酸ハイブリッド型人工皮膚
(4) 3種バイオポリマー混合構造の人工皮膚
(5) その他
3.2.7 これからの人工皮膚
4 自動車関連分野
4.1 エア・クリーナ、車室内空気清浄器用フィルタ 大垣 豊
4.1.1 はじめに
4.1.2 エンジン吸気用エア・クリーナ
(1) 濾材の種類
(2) 密度勾配型多層構造不織布
(3) 濾材に対する一般要求特性
(4) 不織布の利点(紙との対比)
(5) エレメント加工
(6) 濾過性能
(7) 市場性
(8) 課題
4.1.3 車室内空気清浄器用フィルタ
4.2 不織布研磨材 塩津利也
4.2.1 はじめに
4.2.2 研磨材質
(1) 繊維
(2) 結合剤
(3) 砥粒
(4) 砥粒の固着方法
4.2.3 不織布研磨材の製造方法
4.2.4 不織布研磨材の種類
4.2.5 不織布研磨材の性能
(1) 特徴
(2) 仕上げ面粗さ
(3) 研磨力と表面粗さ
4.2.6 おわりに
5 土木、建築への不織布の応用 永野 豊
5.1 戸建住宅
5.1.1 屋根防水
5.1.2 ハウスラッピング
5.1.3 防蟻シート
5.2 一般建築防水
5.3 建築での不織布のその他の使用方法
5.4 土木防水
5.5 土木
6 濾過関連分野
6.1 気体濾過 岡崎守男
6.1.1 はじめに
6.1.2 フィルタの捕集機構
6.1.3 不織布フィルタの特徴
6.1.4 エアフィルタの種類、性能、用途、需要動向、技術開発動向
(1) エアフィルタの捕集性能による分類
(2) 用途
(3) 形状
(4) 素材
(5) 需要動向
(6) 今後の技術、開発動向
6.1.5 おわりに
6.2 液体濾過 田中辰雄
6.2.1 はじめに
6.2.2 湿式不織布
6.2.3 乾式不織布
6.2.4 プリーツ型カートリッジフィルター
6.2.5 モールド型カートリッジフィルター
7 電気絶縁材料 垣添三正、藤岡良一
7.1 はじめに
7.2 絶縁材料
7.2.1 分類
7.2.2 要求特性
7.2.3 絶縁材の種類と技術動向の概要
7.3 電気絶縁用不織布について
7.3.1 不織布の分類
7.3.2 特長
7.3.3 用途
7.3.4 プリント配線板
8 電磁波シールド材料 中村義男
8.1 はじめに
8.2 電磁波シールド技術
8.3 電磁波シールド材
9 人工皮革用基材 中村義男
9.1 はじめに
9.2 基材用の繊維
9.3 不織布の製法
9.4 不織布の構造と人工皮革の風合
9.5 不織布の加工
9.6 技術動向
第5章 不織布応用開発の展望 東海林陸夫
1 不織布の役割
2 シートフォーミング技術の変遷
3 サーマルボンドの応用開発
4 極細繊維の応用開発
内容説明
不織布は衣料から産業、土木建築、生活関連など、幅広い分野において使用されている。それは不織布の持つ合理性が社会に認知されるとともに、機能化、用途開発が活発にすすめられてきた結果であろう。現在では、超高性能空気濾紙、無塵衣、高絶縁性耐熱シート、電磁波シールド不織布など、先端産業向けの材料・製品としてのハイレベルな機能を持たせた不織布製品も開発されている。本書は、このような注目素材である不織布の素材と応用開発をテーマに編集されている。内容は第1章の総論で不織布の概要を述べ、第2章で原料、第3章で製法、第4章で応用、そして第5章で応用開発の展望を詳述している。
目次
第1章 総論
第2章 不織布の原料
第3章 不織布の製法
第4章 不織布の応用
第5章 不織布応用開発の展望
著者等紹介
中村義男[ナカムラヨシオ]
中村技術士事務所
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。