出版社内容情報
「哲学」をキーワードに、父性的知と母性的愛が交錯するイギリスを代表するD・H・ロレンスとアイリス・マードックの二人の作家の深奥に迫る新批評!
目次
序章 母の息子と父の娘
第一部 ロレンス――知を求めた母の息子
第一章 ロレンスとラッセル
第二章 反哲学者としてのロレンス
第三章 哲学としての『アポカリプス』
第二部 マードック――愛を求めた父の娘
第一章 愛と哲学
第二章 『哲学者の弟子』
第三章 『本と友愛』
「ロレンスが求めたものが哲学であるのなら、哲学者でもあるマードックの小説を考察することが、彼の哲学への志向を理解する手助けとなるだろう。ロレンスには失われた母を取り戻そうとすると共に、母の束縛から逃れるために父を求めようとする欲望が読み取れるが、彼の父への欲望は哲学への欲望となって作品に現れている。知を愛することである哲学は、本能的に行動しようとするロレンスにとって正反対のものであるが、それゆえに彼はそれを欲した。しかしマードックは、父性的な知を愛したという意味で父の娘であったが、知とその秩序を愛すると同時に、人々とその精神の混沌をも愛した。」(「あとがき」より)
目次
序章 母の息子と父の娘
第一部 ロレンス――知を求めた母の息子
第一章 ロレンスとラッセル
第二章 反哲学者としてのロレンス
第三章 哲学としての『アポカリプス』
第二部 マードック――愛を求めた父の娘
第一章 愛と哲学
第二章 『哲学者の弟子』
第三章 『本と友愛』
内容説明
「哲学」をキーワードに、父性的知と母性的愛が交錯する二人の作家の深奥に迫る新批評。
目次
母の息子と父の娘
第1部 ロレンス―知を求めた母の息子(ロレンスとラッセル;反哲学者としてのロレンス;哲学としての『アポカリプス』)
第2部 マードック―愛を求めた父の娘(愛と哲学;『哲学者の弟子』;『本と友愛』)
著者等紹介
野口ゆり子[ノグチユリコ]
1953年7月東京都墨田区生まれ。1976年3月立正大学文学部英文学科卒業。1978年3月立正大学大学院文学研究科修士課程英文学専攻修了。現代イギリス文学専攻。現在、拓殖大学政経学部非常勤講師、城西大学経済学部非常勤講師
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