失語症の障害メカニズムと訓練法

  • ポイントキャンペーン

失語症の障害メカニズムと訓練法

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B5判/ページ数 177,/高さ 27cm
  • 商品コード 9784880022819
  • NDC分類 493.73
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》  本書は理論編、実践編、症例編の3編による構成となった。最初の理論編では、まず、われわれ言語聴覚士は何を目指して言語訓練を行うのか、言語訓練において教材はどのような意味を持っているか、など、きわめて重要でありながらこれまであまり教科書で正面から取り上げられることのなかった言語訓練の根本を問い直す作業を試みた。また、言語訓練の前提となる言語症状の診断に必要な、言語情報処理の理解にも焦点を当てた。さらに、訓練法に直結する失語分類を提案した。続く実践編では、実際に症例を前にしたとき、どのような手順で症状を分類・整理していけばよいのか、その手順(アルゴリズム)の解説を中心に据えた。いわば失語症という密林に分け入っていく探検家のための道しるべである。また、言語機能の問題から一歩離れて、はじめて会う失語症者との信頼関係の作り方、訓練の進め方、終了のさせ方など、総合的な視点からの臨床の展開の仕方についても触れた。最後の症例編では、5種類の、それぞれ典型的な失語類型に当てはまる症例に対する言語訓練の実際について解説した。いずれの症例に関しても長期間の継続的な訓練が困難な社会状況を呈しつつある昨今、失語症の長期経過を通覧できる貴重な資料になっているのではないかと自負している。  医療、福祉、教育などの現場で、失語症の言語訓練に従事しておられる新人の言語聴覚士および比較的経験年数の浅い言語聴覚士や、現在学校の授業や臨床実習の場での専門家をおもな対象としているが、医師、教員、看護婦、理学療法士、作業療法士、臨床心理士など、必ずしも言語訓練を専門領域としない方々にも十分ご活用頂けるものと信じている。  注記:本書は、別売の「失語症言語訓練キット」の使用ガイドブックの機能を併せ持つ。また、「失語症言語訓練キット」および本書は、(財)テクノエイド協会の助成を受けて開発したものである。    《目次》 「理論編」 はじめに/失語症状の捉え方/言語機能訓練および訓練教材を捉え直す 「実践編」 訓練プランの立案に至る流れと注意すべきポイント/訓練法の選択を念頭においた症状の診かた/言語機能訓練-実践上のポイント- 「症例編」 構音運動プログラム障害型失語/音韻処理障害型失語/語音認知~音韻処理~語彙・意味処理障害型失語 発語失行を伴わない症例/語音認知~音韻処理~語彙・意味処理障害型失語 発語失行を伴う症例

内容説明

本書は、当初「失語症言語訓練キット(新興医学出版社)」の一部を成す「ボイスカード」の使用マニュアルとして執筆を予定されていた。しかし、製作者スタッフでミーティングを重ねるうちに、いっそのこと失語症の言語機能訓練に関する包括的な手引きにしたらどうか、ということになった。本書は同キットの一部を構成する「マニュアル」としての性格を持ちながら、同時に単体でも成立しうる失語症言語訓練の教科書でもある。

目次

理論編(失語症の捉え方;言語機能訓練および訓練教材を捉え直す)
実践編(訓練プランの立案に至る流れと注意すべきポイント;訓練法の選択を念頭においた症状の診かた;言語機能訓練―実践上のポイント)
症例編(構音運動プログラム障害型失語(ブローカ失語~純粋発語失行)
音韻処理障害型失語(伝導失語)
語彙・意味処理障害型失語(超皮質性感覚失語)
語音認知―音韻処理―語彙・意味・(統語)処理障害型失語
語音認知―音韻処理―語彙・意味(統語)処理障害型失語症)

著者等紹介

小嶋知幸[コジマトモユキ]
1958年生まれ、言語聴覚士、医学博士。1980年埼玉大学教養学部卒業。哲学専攻。1989年日本聴能言語福祉学院卒業。同年~江戸川病院リハビリテーション科勤務。1999年東京大学医学部にて学位(医学博士)取得。〔専門〕失語症、高次大脳機能障害
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。