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内容説明
今世紀に入って再発見され、世界のモダニズム地図を書き換える存在として注目を集めるデボラ・フォーゲル。その短編集『アカシアは花咲く』と、イディッシュ語で発表された短編3作を併載。
著者等紹介
フォーゲル,デボラ[フォーゲル,デボラ] [Vogel,Debora]
1900/1902?‐1942。オーストリア領ガリツィア(現ウクライナ西部国境地帯)の町ブルシュティンで同化ユダヤ人の家庭に生まれる。家庭ではドイツ語とポーランド語を話したが、のちにイディッシュ語を学び、執筆言語に選択した。独立ポーランド領に入った一帯の中心都市リヴィウで教職に就き、心理学と文学を教えるかたわら、当地のイディッシュ語作家や若手前衛画家たちと交流し、文学や美術に関するエッセイ、美術展評を発表。またブルーノ・シュルツと親交を結び、彼の第一短編集『肉桂色の店』成立に大きな影響を与える。1930年代に2冊のイディッシュ語詩集を刊行、1935年にはまずイディッシュ語で、翌年にポーランド語で『アカシアは花咲く』を刊行した。その後は作品発表の場をニューヨークのイディッシュ語文芸誌に移し、モダニズム文学の最前線に参加する。1941年に独ソ戦が勃発、リヴィウがナチス・ドイツに占領され、ユダヤ人ゲットーに強制移住させられる。1942年8月、ゲットー内で行われたユダヤ人一掃作戦により、母、夫、息子とともに射殺された
加藤有子[カトウアリコ]
1975年、秋田県生まれ。東京大学文学部美学芸術学専修課程卒業、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、名古屋外国語大学外国語学部准教授。専門はポーランド文学・文化、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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