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内容説明
別れた恋人である予備校教師、貴史へのストーカー行為が止まらない紺。そんな紺のもとに宅配業者を装った怪しい男が現れる。飄々としたその男テツローは紺のストーキングを阻止するために貴史が雇った便利屋だった。鳳凰の刺青を背負った、どこか憎めない男―テツローとの三日間に及ぶゆるゆる監禁＆お仕置き生活の中、今まで誰とも深く関わらず、投げやりに生きてきた紺の秘密が次第に明らかになっていき…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょん
30
面白かった。ミステリテイストもしっかりしていて、人間性の回復といった重いテーマも含まれてて投稿作と聞いてさらにびっくりの大逆転劇でした。確かに感想がネタバレしちゃいそうで難しいけど、初めの方だけ立ち読みして止めないほうがいいですよ～。2016/08/20
はつばあば
27
振られた彼にストーカー行為を繰り返す紺。ストーカー被害者より依頼された便利屋テツロー。そんなに元カレはいい男だったのかと思えば何のことは無い悪魔のような男だった。紺・・悪い奴に食いついたら離さず・・野良犬のように淋しく愛を求め・・健気で・・ウルっときます2018/11/07
のこ
26
意外性という点では、群を抜いている気がする。デビュー前の投稿作らしく勢いを感じるし、粗はあっても（便利屋と言いつつテツローの仕事も犯罪だしね）そんな物全て凌駕するストーリー性がある。主人公紺の異常とも言えるストーカー行為、そんな紺の視点で語られる本編はよく練られていて私は存分に楽しめました。ちなみに書下ろしはテツロー視点。野原作品は基本、切なさが私のツボにはまるのですが、ひと味隠し味のある今作も中々のお気に入りになりました。2018/05/05
しましまこ
24
作家買い、執拗なストーカー行為に堪りかねた元カレが雇ったヤクザくずれの便利屋に監禁されて...陰湿でヤバいストーカーが主人公って、いいのかこんな話？ と思ったら萌えもあり、良いミステリでした。2016/07/30
Yucca
23
★★★☆☆：紺は以前付き合っていた貴史のストーキングが日課。しかしある日、貴史の雇った便利屋、テツローが報復に現れて監禁されてしまう…というお話。冒頭こそ物語に入りにくかったものの、監禁期間を終えてから真実が明かされていく展開がめちゃくちゃ面白かった。そこかしこに張られていた伏線がしっかり回収されていて、サスペンス読んでる気分だった。なんだこのサイコ野郎と思っていた紺ちゃんがだんだん手負いの子ネコのように思えてきて可愛かった。テツロー目線の「首輪は、どっちだ」も好き。危ない奴らだけど愛かなと思う。KD2016/10/25
