内容説明
ごぞんじですか?病院での強い味方を。不安や疑問だらけの入院生活、家族・親戚とのトラブル、入院費用の問題…あらゆる相談に応じてくれる「医療」と「患者」の橋渡し役。
目次
「医療」と「患者さん」の間で―医療ソーシャルワーカーの一日
病気が「治る」ってどんなこと?―後遺障害を受け入れる家族の葛藤
主人に仕返ししてるんです―夫の退院を断固拒否する老妻
「神田QQ」さん―名前をひた隠すホームレスの老人
羊のてんこもり―実の姉が分からない高次機能障害患者
あなたが好きです―六十五歳の患者からの愛の告白
ウソをつき通す勇気―「ガン告知」に揺れ動く家族
入学式は兄の靴を履いて―植物状態の兄から学んだこと
ワーカー、結婚って良いもんよ―不良少女が障害を受容するまで
優等生の彼女は「ヒステリー」―正面から向かい合って得られた信頼関係〔ほか〕
著者等紹介
菊地かほる[キクチカホル]
1950年東京都生まれ。立正大学社会学部社会福祉科卒業。現在、千代田区飯田橋の東京警察病院で「医療ソーシャルワーカー」として勤務。25年間の経験を通じ、医療問題と心のケア、家族問題、社会世相などを鋭く観察している。介護支援専門員・精神保健福祉士・社会福祉士
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
14
MSWがどんな仕事をしているか、著者が関わってきたケースから説明する。読みやすい。2017/02/26
ぐるん
2
医療ソーシャルワーカーに興味があって読んでみた。文系の福祉の仕事のような気もするが、理系の医療の現場で働く為ある程度の背景知識は持っておくべきだと感じた。2012/06/19
ちょんまげ
1
医療ソーシャルワーカーとは? 患者の心に寄り添って、家族や医者だけでは解決できない悩みをアシストする人です。 正直私は、福祉の仕事を下に見ており、当然本にも期待はしていませんでした。 しかし考えは一変。 彼らは自分には到底真似できない、心に寄り添うプロでした。 不動産営業をしてたから分かりますが、購入を不安がるお客さんに「買いたい」と言ってもらうことがいかに難しいか。 人の心なんて簡単には変わりません。本書からは、本気で相手に向き合う、相手の感情を言葉にする、相手から口に出させる技を学べます。2018/08/02
malukuro
0
病院にいる医療ソーシャルワーカー(相談職)の人が、自分の仕事、自分が出会った人々について書いている。援助職に就いている、これから就こうと思っている人にぜひ読んでもらいたい。専門書の事例でもなく、単なる日記自慢でもないMSWの姿が見えてくる。身につけてる知識経験によってカナヅチでコツンと殴られる箇所が変わってくる不思議な本だ。文章は簡潔かつ要領よくまとめられていてSWが書いた文章くさい。非常に読みやすい。2011/07/20