評伝モハメド・アリ―アメリカで最も憎まれたチャンピオン

アイグ，ジョナサン【著】〈Ｅｉｇ，Ｊｏｎａｔｈａｎ〉/押野 素子【訳】

岩波書店（2022/09発売）

• サイズ A5判／ページ数 622p／高さ 22cm
• 商品コード 9784000245487
• NDC分類 788.3
• Cコード C0023

出版社内容情報

「俺は世界の度肝を抜いた！」ムスリム宣言、改名、徴兵拒否……不遜な態度で最も嫌われた世界ヘビー級チャンピオンは、いかにして史上最も愛される「反逆のアイコン」になったのか？ 関係者二〇〇人超への取材に加え、新資料からパンチによる脳へのダメージも検証。数多の書物で描かれてきたザ・グレイテスト、その知られざる悲劇を描きだした決定版評伝。

内容説明

「俺はアメリカだ。みんなが認めようとしないアメリカだ。それでも、俺に慣れてくれ」ムスリム宣言、改名、徴兵拒否…。不遜な態度で最も嫌われた世界ヘビー級チャンピオンは、いかにして史上最も愛される「反逆のアイコン」になったのか？関係者二〇〇人超への取材に加え、新資料からパンチによる脳へのダメージも検証。数多の書物で描かれてきたザ・グレイテスト、その知られざる悲劇を描きだした決定版評伝。

目次

１（カシアス・マーセラス・クレイ；いちばんうるさい赤ん坊；盗まれた自転車　ほか）
２（追放；信仰；殉教者　ほか）
３（限界までの死闘；闇の奥；ボクサーの天国　ほか）

著者等紹介

アイグ，ジョナサン［アイグ，ジョナサン］ ［Ｅｉｇ，Ｊｏｎａｔｈａｎ］
ジャーナリスト、ノンフィクション作家。１９６４年生まれ。ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙などに寄稿。伝記作家としても高く評価されている。本書（Ａｌｉ：Ａ　Ｌｉｆｅ）は２０１８年にスポーツ・ノンフィクション作品の最高峰とされるＰＥＮ／ＥＳＰＮ　Ａｗａｒｄ　ｆｏｒ　Ｌｉｔｅｒａｒｙ　Ｓｐｏｒｔｓ　Ｗｒｉｔｉｎｇを受賞

押野素子［オシノモトコ］
翻訳家。青山学院大学国際政治経済学部卒業後、レコード会社勤務を経てハワード大学ジャーナリズム学部卒業。ワシントンＤＣ在住（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[読書は人生を明るく照らす灯り]

ものすごいボリューム。ボクサーのアリを学びたいのか？人間として学びたいのか？全てを学びたいのか？全てを学びたい人には、とんでもない情報量です！ご覚悟を！ ボクサーの映像もSNSで見れるので、アリの凄さも伝わります

2024/04/24

[グラスホッパー]

前半は、人種差別について、深く理解できた。当時と比較すれば、自由な世界となったのはモハメド•アリのような人たちの貢献があったのだな。後半は、華やかなチャンピオンから、地位や名誉を手放していく内容だった。金銭管理ができない、セックス依存などは、天才の一部であるのか。「尊敬より愛が欲しい」という一文は、幸せって何だろう、と思った。

2022/11/30

[豊平川散歩]

「ザ・グレイテスト」モハメド・アリ。彼を知ったのは猪木との他流試合。現役の世界チャンピオンとプロレスの試合をやったのは、アリだけではないか。生まれた時から亡くなるまで、とても詳細に書かれている。試合直前の状況やその時々の心情等、リアルに伝わってくる。ボクシングを愛していた。黒人であるが為の社会問題にも関わっていた。アリの活躍は、多くの黒人に勇気を与え、アメリカの国をも変えた影響は大きい。引退後は病と闘っていた。アトランタの聖火の時は世界中の人達が感動したことだろう。まさに偉大なアメリカ人だ。 多くの

2023/03/08

[コニタン]

私はモハメド・アリの試合はテレビで、1974.10.30ジョージ・フォアマン戦、KO勝ちキンシャサの奇跡の１試合しか見ていません。モハメッド・アリが勝つと思っていなかったので、ビックリして驚きました。ボクシング大好きな私は何とか読み切りました。疲れた！

2023/02/27

[26-ring-binder]

分厚い！・・・しかしスピード感のある描写で場面が次々にアメリカ社会の深層を描き出す。前半のマルコム-Xとの関係性や、中盤のベトナム戦争の徴兵拒否問題など、非常に詳細に分かる。この本は、現代アメリカ史の「B面」という印象すら感じる。白人中心社会への反逆と否定という基盤に立った孤独なヒーローという美化されたイメージから、臆病で心配性だった一人の男の心の揺らぎや漂泊を感じるようになった。

2022/11/30