角川文庫<br> 彷徨える帝〈上〉

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角川文庫
彷徨える帝〈上〉

  • 安部 龍太郎【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043659036
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



安部 龍太郎[アベ リュウタロウ]
著・文・その他

角川書店装丁室[カドカワショテンソウテイシツ]
著・文・その他

内容説明

足利尊氏が幕府を開いてすでに百年、交互に天皇を立てるとの契約は破られ、南北朝合体後も逼塞を余儀なくされた南朝方は、密かに再起を期していた。北畠宗十郎は、その切り札となる後醍醐帝の能面入手を命じられる。一方、その秘密を知る将軍足利義教は、朝比奈範冬に能面奪取の密命を下す。幕府を崩壊させるほどの力が込められた能面の秘密とは?死闘の幕が開く!闇の後南朝時代を壮大なスケールで描いた歴史伝奇小説の傑作。

著者等紹介

安部龍太郎[アベリュウタロウ]
1955年福岡県生まれ。国立久留米高専卒業後、作家を志して上京。図書館勤務等の傍ら作品を発表し、小説家に。89年から一年間、「週刊新潮」に連載した「日本史 血の年表」(90年、『血の日本史』と改題し刊行)で衝撃的なデビューを飾る
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感想・レビュー

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TheWho

12
町中期の永享年間(15世紀)南北朝統一後も燻り続けていた南北朝の確執が、6代将軍足利義教時に表面化した時代、所謂後南朝争乱期を後醍醐帝の謎の能面をキーワードに対立する二人架空の主人公(北畠宗十郎と朝比奈範冬)を軸に繰り広げられる上下巻の歴史伝奇物語。上巻は、鎌倉公方の足利持氏と将軍足利義教との対立に南朝方と関東管領の上杉憲実が絡んだ永享の乱の顛末までが語られ、そして両主人公が後醍醐帝の能面の行方を追いながら能面の謎が深まっていく。下巻の展開が楽しみです。2023/02/14

星落秋風五丈原

4
観阿弥が足をぶった切られる冒頭から驚かされた。後南朝の時代はどうもタブー視されていて山風以外野心的に描こうとする作家がいない。その中で胡散臭い武士と足利将軍家、天皇家をぎりぎりの所で描いたのでは。ダブル主人公にそれぞれお似合いのヒロインもついている。実際に起こった赤松家の嘉吉の乱に絡めた伝奇風歴史小説。2013/12/15

スターリーナイト

2
2019-30 この時代の事をあまり知らないので、新鮮でした。2019/04/13

まりこ

2
南朝方の宗十郎と北朝方の範冬のW主役で話が交互に展開。黒色尉の面の入手を巡って戦うが、どちらも悪役ではない。将軍義教が怖いので私は宗十郎びいき。この時代の小説は山田風太郎しか読んだことがなく、ピンとこない事もあるが、十分面白かった。熊の五右衛門が良い。2014/10/14

BIN

2
表紙から後醍醐天皇ものかと思っていたら、そうではなく、後醍醐天皇が自ら打ち、秘事を隠したという黒色尉という名の面をめぐり、北朝方VS南朝方+鎌倉公方という一種のバトルものです。両方に主人公がいる感じです。上巻は永享の乱につながる。下巻はおそらく嘉吉の乱につながるんだとは思いますが、あまり見慣れない時代ということもあり、なかなか面白いです。2014/09/11

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