内容説明
有害廃棄物の越境移動を規制するバーゼル条約は、環境と貿易という異なる目的の制度間関係の狭間で政治的対立が避けられなかった。本書は、国際社会がこのような課題に向き合う中で、政策アイディアを議論、共有し、ガヴァナンスという開かれた制度態様を展望しうるようになっていく政治的動態を描き出す。
目次
序章 本書の課題
第1章 分析視角
第2章 PIC(事前通告・同意)とバーゼル条約の成立
第3章 バーゼル「禁止」決定とPICの限界
第4章 「禁止」修正とEPR(拡大生産者責任)への関心の高まり
第5章 EUにおける有害廃棄物越境移動規制とEPR‐PICとの「接合」
第6章 アメリカにおける有害廃棄物問題とEPR―公共調達と環境認証
終章 本書の意義と課題
著者等紹介
渡邉智明[ワタナベトモアキ]
福岡工業大学社会環境学部教授。2000年九州大学法学部卒業。オーストラリア・モナシュ大学人文学部留学。2005年九州大学大学院法学府博士後期課程単位取得退学。博士(法学)。九州大学大学院法学研究院助手、同グリーンアジア国際リーダー教育センター助教などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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