内容説明
20世紀のアジア太平洋戦争と収容所をテーマとする。戦時下中国奥地に成立した重慶政権による捕虜政策の推進者、日本人、ドイツ人、イタリア人を含む被収容者、国際救済機関の動向を検証し、人間の命と尊厳を21世紀の今日考究する。
目次
序論 対象と視角/意義と方法/基礎資料
第1部 戦時中国における日本人捕虜(日中戦争前期における日本人捕虜収容所の概況(1937‐1941)
アジア太平洋戦争勃発による日本人捕虜の境遇の変化(1941‐1944))
第2部 国際的な救済活動:YMCA国際戦俘福利会(WPA)と赤十字国際委員会(ICRC)(中央アジアを超えたヨーロッパ系被収容者の証言(1937‐1941)
ベンツによるWPAの救済事業記録1(1943)
ベンツによるWPAの救済事業記録2(1944) ほか)
第3部 アジア太平洋戦争後の捕虜たちの処遇(「終戦」直前の捕虜たちの姿(1945)
「終戦」直後の状況の変化(1945‐1947))
結論 本書の成果と課題
著者等紹介
貴志俊彦[キシトシヒコ]
所属:京都大学東南アジア地域研究研究所教授。日本学術会議連携会員、日本学術システム研究センター主任研究員、公益財団法人東洋文庫客員研究員を兼務。研究分野:20世紀東アジア史、東アジア地域研究、表象・メディア研究など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。