感想・レビュー
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サトル
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北原白秋は著者があとがきで述べているように「総合詩人」であり、詩集から始まり短歌も手掛け歌謡へと才能を広げていった国民詩人であることを知ることが出来た。九州柳川の裕福な海産物問屋で育ち、高村光太郎らと「パンの会」で青春を爆発させながら三木露風とともに詩の世界では「白露時代」とも呼ばれたりしたが、人妻との姦通騒ぎで名声を失い無類の引っ越し好きを繰り返し、三浦半島三崎や小田原、葛飾暮らしをしながら児童雑誌「赤い鳥」などで作家人生を回復、3番目の妻と結婚してからは安らかな晩年へと向かう。大正ロマンの人生だった。2025/04/03