内容説明
万が一負ければ、有り金すべてとプライドを失う…。将棋に自らの存在意義を賭けた男たちがいた。「新宿の殺し屋」の異名を取った小池重明、その実力はプロにも恐れられた加賀敬治、そして映画のモデルにもなった大田学。裏将棋界に身を置いた、伝説の真剣師の壮絶な生きざま、真剣勝負の一局一手を息遣いまで蘇らせた迫真のドキュメント。
目次
最後の真剣師・大田学
日本一のくすぶり・加賀敬治
悪いやつ・小池重明
史上最強のアマ名人・平畑善介
本物の真剣師・上田久雄
真剣師の心得
真剣師の裏技
術
通しの功罪
謎の大道詰将棋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
17
負ければ有り金すべてとプライドを失う。自らの存在意義をかけた将棋をさす「真剣師」。「新宿の殺し屋」の異名を持つ小池重明、プロに恐れられた実力の持ち主・加賀敬治、「最後の真剣師」大田学・・・裏将棋界で生きた真剣師たちの生きざまを書いたドキュメント。2017/01/08
P-man
1
「真剣師小池重明」を読んで、他の真剣師のことも知りたくなったのですが、なんとも渋くていい本だった。新宿の殺し屋、闇太郎、鬼加賀、最後の真剣師、子連れ狼、マッハ銀の辰……この時代には絶滅させられた種類の男たちだけど、彼らアウトローがかろうじて許されていた時代ごと、なんだか愛おしい。ちなみに、この本ではアルファベットになっている人たちも「真剣師小池重明」で容赦なく名前が出ているので、そちらも未読でしたら楽しめると思います。2019/03/25
shiaruvy
0
コメント予定
うたまる
0
「我々は勝ったら金をもらう、負ければ金をはらう勝負をいつもやっている。プロは勝っても負けても金をもらう。我々の方が、きびしい勝負をやっている」……賭け将棋を生業とする真剣師たちのドキュメンタリー。金に対する執着心、刹那的で破滅型の生活、名声に対する飢餓感、尻の毛まで抜くイカサマ術。表のプロたちに比べて、なんと野卑で凄絶な生き様だろう。連盟の不断の努力により将棋は文化となり棋士はタレントとなった。そのトレンドに取り残された真剣師たち。その狡さや汚さを認めれど、才能一本で生き抜く潔さに惹かれちゃうんだよなあ。2018/07/20
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