内容説明
本書は一九九六年十二月から翌九七年七月にかけて、朝日新聞経済面に随時連載した「なにわ金融事件簿」シリーズの正編、続編、続々編、それに二回の対談編を、ほぼ全面的に再録したものである。
目次
１ ８億円の孤独―大阪信用組合
２ 奇術の代償―ニシキファイナンス
３ 抜け道の深層―「同和」確認書
４ 黒幕の黄昏―京都信用金庫
５ ヤマ師の従僕―本阪市信用保証協会
６ 巨利の伏流―関西空港汚職
対談 阪本順治・高村薫
７ 詐術の幻想―キョート・ファイナンス
８ 醜聞の報酬―阪和銀行
９ 住専の暗闇―「カネイチ」
１０ 転落の病巣―ナショナル・リース
１１ 仮想の誘惑―偽造口座
対談 宮脇磊介・高村薫
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふたば
2
高度成長からバブルの頃、金のために暗躍した人々の記録。金は人を狂わせるというが、まさにそういう事件の数々だな。今も、高額が動く詐欺が頻発しているが、この本で取り上げられている事件には、何と言うか、もっと人間味を感じる。インターネットの普及も、もちろん今のようなSNSなどない時代、当然と言えば当然か。。。 悪事を働くのに、人間味を感じない時代となったことに底知れない恐怖を覚える。犯罪であっても、そこに人のぬくもりを感じたい。2020/06/12
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