内容説明
宗教の世界には、「神」と「悪魔」との対立がよく取り上げられるが、広く“魔界”というものが研究対象となったことはないようである。だが、悪魔というものは、特有の波動をもって存在するものであるから、類をもって集まるというごとく、別の世界をつくって存在している。それはスピリチュアリズムの法則からも容易に想像できることで、それが「魔界」である。私たちも、あの世からこの世へ生まれてきたものであるから、順序からいえばあの世のほうが先である。つまり“見えざる世界”が先に存在し、この世が“写し世”として現実化してあるのだと思うべきだ。あの世の反映としてこの世があるようなものだから、悪魔が棲むという特別の世界―すなわち“魔界”というものの正体を捉えさえしたならば、この世の人間悪の世界がありのままに見えてくるということになるわけだ。本書は魔界の真相を白日のもとにさらし、一般の人々はもとより、特に今までに怠慢の罪もあろうかと思われる宗教人に対し、その覚醒を促すために執筆されたものに他ならない。
目次
プロローグ 「魔界」とは何か―“魔”の存在を知れば宗教悪の原点が見える
第1部 宇宙圏にまで魔界は広がっている!(「神」と「魔」との間にうごめく人間;歴史を動かしてきた魔界の実態)
第2部 現在の宗教世界を支配完了した魔界(インド魔界の特異構造からの始まり;「魔界転生」の人間像を探る)
第3部 魔界に侵略された仏教と神道の変容(悪魔の侵入を許した仏教;日本の霊界を震撼させる魔界)
エピローグ いま必要な“新しい宗教研究”の方向性