内容説明
安全のイメージは国によってかなり違う。欧米人は侵略やテロが主たる対象だし、日本人は地震・津波、台風等の自然災害が第一になる。本書は、日本人がいだく安全観について、大震災での諸問題から、原発、農薬や添加物、遺伝子組換え作物、放射線などの安全・安心について各専門家が語る。
目次
1章 安全文化とは
2章 日本人の「安全・危険」と「安心・不安」の意識
3章 食の安全確保対策
4章 遺伝子組換え食品の安全性
5章 原子力とエネルギー
6章 放射線安全の考え方
7章 震災と安全・安心
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
2
日本人の思う「安全」は(治水と言う言葉のあるように)まず水害などの天災への備え(第2章は予期される「南海トラフ」巨大地震への考察など)。だが、中世以降、戦乱に明け暮れたヨーロッパでは安全(保障)とは何よりも侵略という人災の防止で、君主とは外敵と戦う者である(侵略して勝利の分け前を呉れたらもっと良い)…。百年で1万人以上死亡の災害43回のうち29はアジア・中近東で発生、欧州ではイタリアの2回だけ。/3章は食の安全一般、4章は遺伝子組み換え食品/2013年刊だけあって放射能被曝についての5、6章が100頁以上2017/10/20