内容説明
あの頃の「粗食」が満たしてくれたのは、お腹と心だけではなかった。生きるために必要な人との絆そのものだった。著者描き下ろし挿画58点掲載。
目次
1(豆腐殻;紫蘇;水団 ほか)
2(アイスキャンデー;カキ氷;カルメラ ほか)
3(葛湯;干柿;目刺し ほか)
4(残飯シチュー;スルメ;とろろ丼 ほか)
著者等紹介
窪島誠一郎[クボシマセイイチロウ]
1941(昭和16)年東京生まれ。信濃デッサン館・無言館館主、作家。印刷工、酒場経営などを経て、1964(同39)年、東京世田谷区に小劇場運動の草分けとなる「キッド・アイラック・アート・ホール」を設立。1979(同54)年、長野県上田市に夭折画家のデッサンを展示する「信濃デッサン館」を、1997(平成9)年、同館隣接地に戦没画学生慰霊美術館「無言館」を設立。第64回産経児童出版文化賞、第14回地方出版文化功労賞、第7回信毎賞、第13回NHK地方放送文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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奥山 有為
1
味のある文章、羨ましい昭和。水上勉の息子。2013/07/20
高橋直也
0
粗食というより、素材を大切にして食べていた時代を思い出します。私はここで登場する時代の次の時代に生きていたのかもしれないですが、その匂いを覚えて言える気持ちになりました。七輪の灰に残る暖かさや、堀炬燵の豆炭の匂いを思い出します。2013/01/10
メガロパ
0
確かに粗食なのだけど、おいしそう。人とのかかわりも味つけになっている。一期一会のように、一食一食を食べていたのだなあ。子どものころの食べ物もさることながら、著者が開いたお店のハムトーストを食べたい!2012/08/27