内容説明
満州事変の発火点・瀋陽、「満州国」の首都・長春ほか731部隊や平頂山虐殺事件の跡など、今も残る当時の街並みや建物を訪ね、日本の中国東北侵略の現場を歩いて、克服さるべき歴史を考えたルポ。
目次
1 瀋陽(奉天)・撫順・鞍山(張作霖爆殺事件と与謝野晶子;「満鉄」が発展させた街 ほか)
2 長春(新京)・吉林・延吉・龍井
図們(満州建国大学の理想と現実;日本の威信をかけた都市計画 ほか)
3 ハルビン・佳木斯・大慶(ロシア人がつくった小パリ;ロシアから「満州国」の支配下へ ほか)
4 大連・旅順(ロシアが設計、日本が完成させた街;日本統治時代と変わらぬ中山広場 ほか)
著者等紹介
小林慶二[コバヤシケイジ]
東京に生まれる。東京大学経済学部卒。1961年、朝日新聞社入社、『朝日ジャーナル』編集部、カイロ支局長、外報部次長をへて、1981年よりソウル支局長。その後、調査研究室主任研究員、編集委員、『AERA』編集部をへて、95年より九州国際大学国際商学部教授。現在、アジア共生学会会長、九州国際大学文化交流センター顧問
福井理文[フクイリブン]
1957年、東京に生まれる。東京理科大学中退、現代写真研究所卒。フリーランス・カメラマン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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brawi
2
満州に五族協和の理想を求めて行った建国大学の人もいたが、実態としては日本人と中国人との間に待遇の差別があった。土地を強制的に買い取って住んだために現地の人に憎まれていた。そうでなく、本当に開拓して住んだ日本人もいてそういう人は中国人と仲良かったという事例も書いてあった。友好の面もあれば差別、大量虐殺の面もあり満州の全体像を一面的にとらえることはできない。日本の指導者たちの間でも路線が五族協和の理想国家か、ソビエト、アメリカと戦うためのただの足場ととらえているか違いがあった。2017/05/06
天茶
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読みかけ24p
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