内容説明
日清戦争、朝鮮との関係を軸に日本近代史研究をすすめてきた著者が、自らの経験をもとに具体例を引きつつ、歴史研究の基本的構えを語り、史料の読み方・探し方等を説く。
目次
序章 「歴史の見方」が歴史をつくる
第1章 歴史家の社会的責任(国民のための歴史学;山辺健太郎さんとの出会い―教えられたこと二つ;どういう歴史家になるのか―私がめざした道)
第2章 歴史家の基礎的な仕事―史料の読み方・探し方(原史料にあたれ;通念・既成の研究に疑問をもって仕事をしよう;新しい史料はどのようにして見つかるか ほか)
第3章 歴史の現場に立つ(下関・江華島・廬溝橋・二〇三高地;威海戦跡めぐり;対馬・万関瀬戸開鑿の史料をもとめて)
第4章 ミクロ(部分)とマクロ(全体)との往復(民衆生活の視座から;「大字」の記録からどういうことがわかるか;ミクロとマクロとの往復)
終章 現在と過去との対話(現在への批判的関心―歴史研究の出発点;日本国民の史学史を;歴史を教え、調べ、つくる―歴史教育と歴史研究 ほか)