内容説明
「貧乏くささ」を忌避し、本物の「貧乏」を求める道がここに!お金に左右されない豊かさと楽しさを求めた、爽快無比なる「使える」エッセイ。
目次
第1章 喰うことは生きること(土鍋で炊いたら驚いた;貧乏人こそ米を喰え;台所は食の発信源;小麦粉が生み出す豊かな食彩;晩酌考―酔えば極楽;魅惑の納豆にせまる)
第2章 遊びながら暮らすために(一〇〇円ショップの大罪;コンビニの光;ああ、憧れの無冷蔵庫生活;低額煙草に乗り換えよ;洗濯機の稼働率を下げよ)
第3章 我、田園に漂着す(貧乏長屋は田舎の味;貧乏人、東京へ行く;稲刈り;発掘!貧乏図書)
第4章 一億総貧乏時代を迎えて(貧乏礼賛―見いだされた力;さよならテレビジョン;本当に捨てるために)
増補 貧乏日記より(2002年秋~2009年)
著者等紹介
川上卓也[カワカミタクヤ]
昭和49年(甲寅)生まれ。東に筑波山を望み、平将門、長塚節の里としてもっと知られてよい茨城県結城郡石下町にて貧乏生活に入る。全日本貧乏協議会を設立し、Web会報誌『耐乏Press Japan.』を発行。貧しくも力強く生きる貧乏人にとっての啓蒙を促し、21世紀における貧乏の定義を確立すべく活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
145
茨城県石毛町に住む作者。孤独とか貧乏とか、一見避けたくなるような表現がある。しかし足ることを知り、捉え方を変えると前向きな印象に変わっていく。ただ生きるだけでは切ない、貧乏を楽しみながら生きようという本書。節約料理の美味しさに感動し、コンビニの眩しさを通りすぎる。塩むすびを持って古本を探しに行く。お金で大半の物が変える世で、消費中心から必要最低限の衣食住に留める生活へ。どんな状況にも対応し、考え方や創造力が研ぎ清まされていく。夏には夏の楽しみがあり、涼しさの訪れには火鉢が一瞬の切なさも暖めてくれるだろう。2020/06/12
Roko
34
著者が言っている「貧乏」とは、決して「貧乏くさい」ことではありません。少ないお金をいかに有効に使おうかと考えると、「つまらないものにお金を使わなくなる」ということに気付かさせてくれる本です。ムダな残業なんかしないで、会社から早く戻って、自炊してご飯を食べた方がずっと人間らしい生き方じゃないですか!お金で買う事しか考えていなかったものが、実は自分で作れるのだってことや、そんなもの無くたって困らないよってものが、世の中には実にたくさんあるのに、それを疑わないで生きているってホントにバカバカしいことです。2012/01/06
花男
23
最近言われるミニマリストと貧乏の精神は違う気がするな。ミニマリストはけちくさい。 真の貧乏は自由な時間、心、考える力、創造する力があるという。この方の言う貧乏は要するに品があるのだ。2022/09/16
ありんこ
9
貧乏という響きが暗いイメージだけれど、そうではなく、お金の使い方をもう少し考えようよ。と提案してくれています。私もついつい子供にいろいろなものを買いそうになりますが、一旦考えるようにしたいと思います。コンビニは普段使いませんが、この前引越しのときに、だいぶいらないものを捨てました。TVもなるべく消そうと思います・・・2013/01/22
ヨハネス
8
仙人のような老人が書いたと思いこんで読みだしたら、あたしよりひと回りも若い人でした。笑いが入れてあり読みやすい。ある程度の耐久生活は好みだけど、虫だらけの家だけはだめだー。ごめんなさい。プラスチック製品はみんなゴミというのは同感です。貧乏本を読むのは好きですが、皆さん男性なのに料理を楽しんでますね。土鍋ごはんやイカの塩辛などレシピも結構あります。しかし100円均一をこれだけ「ゴミ、ゴミ」とけなしておきながらご自分の土鍋は96円(税抜き)だったとはどういうこと。ちなみにうちの土鍋は100円均一ですが、何か?2016/06/30
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