内容説明
子規のさりげない自筆墓碑銘が語るもの、藤村『破戒』の背後にひそむルソー、透谷の影、黒澤映画と『人間喜劇』など、バルザック研究で知られる著者の日本近代文学「謎とき」全11章。これでフランス流文学解読のプロになろう!
目次
第1章 正岡子規の生と死―自筆墓碑銘をめぐって
第2章 坪内逍遙の『小説神髄』と曲亭馬琴
第3章 島崎藤村に見るジャン=ジャック・ルソー
第4章 菊池寛とバルザック―『真珠夫人』をめぐって
第5章 バルザックを通して見た黒澤明
第6章 三好達治の詩的空間―フランス詩との関わりをめぐって
第7章 竹友藻風とヴェルレーヌ―学匠詩人の面目
第8章 太宰治はフランス文学をどう読んだか?
第9章 太宰治『乞食学生』とフランソワ・ヴィヨン『大遺言書』
第10章 太宰治『惜別』の生成
第11章 『ヴィヨンの妻』の周辺
著者等紹介
柏木隆雄[カシワギタカオ]
1944年生まれ。大阪大学大学院博士課程単位取得、パリ第七大学文学博士。神戸女学院大学文学部助教授、大阪大学大学院文学研究科教授を経て、放送大学大阪学習センター所長勤務を経て大手前大学学長を歴任。2017年同大学退任。現在、大阪大学、大手前大学名誉教授、日本フランス語フランス文学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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