内容説明
なぜ非正規労働は増加しているのか。正規・非正規の間の移動障壁はなぜ存在するか。理論とデータを積み重ね、社会階層論をもとに、価値判断と政策提言に踏み込む。
目次
第1章 問題の所在―社会「問題」としての若年非正規雇用
第2章 社会階層としての非正規雇用―なぜ格差は存在するか?
第3章 若年非正規雇用とジェンダー―性別分業意識が女性をフリーターにするのか?
第4章 若年非正規雇用増加の背景―景気回復が問題解決か?
第5章 非正規雇用の国際比較―どのような社会制度が必要か?
第6章 おわりに
著者等紹介
太郎丸博[タロウマルヒロシ]
1968年生まれ。大阪大学人間科学研究科准教授をへて、2009年4月より京都大学文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Max Brown
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著者は、社会階層論のアプローチから、若年非正規雇用問題を実証的に分析しており、最終的に具体的な政策的示唆にまで踏み込んでいる。事実関係を一つ一つ着実に調査し、確実なデータを積み上げていく手堅いスタイルの研究手法は、相対主義に警鐘を鳴らす著者の学問的誠実さを表しているようにも感じられる。巷で言われている「非正規雇用問題論」が統計的に覆される面白さがあると同時に、大学の教科書としても使用されていることから、啓蒙的な性格が強く、社会階層論や福祉国家論の入門として勉強にもなる好著。2013/01/09
一橋ゆりえ
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若年非正規雇用を社会階層論の立場から述べる。様々な理論が広く浅く記述してあるので、それぞれの論理について読者がより深く追求する必要がある。これ一冊で済むというよりは学問の導入となるような本。2019/02/01
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