出版社内容情報
プロポーズは命令。
愛は、予想外の報酬だった。
「私が――ザラの代わりに、セルギオスと結婚を?」
父の非情な要求に、ビーの心は大きく揺れた。
破産寸前の事業を救うため、差し出した美貌の妹が拒まれると、
次に父が選んだのは地味な姉だった。
「おまえからあのギリシア人にプロポーズするんだ」
半ば脅され、やむなくビーはギリシアの富豪に会いに行く。
どうせ私は選ばれない。そう思っていたのに――
黒髪のハンサムな彼は金色の瞳を光らせて言った。
「教師の君はザラよりいい母親になりそうだ。検討しよう」
低く響く声が、ビーの胸の奥を妖しく震わせた。
ビジネスのように結婚を受け入れたヒーローと、思いもよらぬ展開にあわてるヒロイン。しかも愛人との関係は続けるという衝撃的な条件を出され……? 運命に翻弄される三姉妹を描く、ミニシリーズ〈予期せぬプロポーズ〉。最終話『愛人を演じて』に続きます。
【目次】