内容説明
気候変動の影響などによる海の壊滅的な姿。海も地球そのものも破壊してしまう戦争。地球の危機を救うために、海から見えることを知ってほしい―ダイビングキャリア40年以上のプロダイバーの海からのメッセージ。
目次
第1部 気候危機(気候変動―サンゴの悲鳴;気候危機―海は熱くなっている;気候正義;猿の惑星・家畜の惑星・コロナの惑星;知ることが希望)
第2部 平和の危機(戦争と環境破壊―戦争の準備から戦後までのすべてが環境破壊!;気候変動で終わらない戦後;経済的徴兵;経済的徴兵はつくられていく;辺野古からの伝言―「人間中心主義」から脱却せよ! ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
7
多くの人にとって海とは「中から見る」ものではないだろう。湘南・藤沢を拠点に世界の海を「中から見る」活動を続けてきたプロダイバー・環境活動家からの警告の書。地球温暖化による海水温の上昇により死んでいくサンゴ礁。アメリカによるビキニ環礁水爆実験、名護市辺野古沖の埋め立て工事などが、海の環境に及ぼす影響。海は人生にさまざまな人の人生に関わってきた。いまその海から寄せられる「メッセージ」に気づく時ではないか。これまでの海との接し方、関わり方を見直す時代が来たのだ。そんな思いを強くした。子どもたちに読んでほしい本。2023/03/12
Takao
2
2023年2月11日発行(2023年9月30日、第2刷)。プロダイバーとして各地の海に潜る中で、進行する気候危機を目の当たりにし、環境活動家に。現在進んでいる海洋プラスティックによる汚染、珊瑚礁の破壊、温暖化による海水温の上昇、核実験による放射能汚染、基地建設や軍事演習による環境破壊、等々。気候危機と平和の危機はつながっている。本書に何回か登場してくるレイチェル・カーソンの『沈黙の春』、高校生の時に半分くらいまで読んだものと、その後買った改訂版の2冊ある。もう一度初めから読み直してみようと思わせてくれた。2024/12/09