内容説明
人間らしい生活を送りたい。憲法25条で保障された権利を実現するために多くの人びとが行政に対して起ちあがった。
目次
1章 解説・朝日訴訟とはどんな裁判だったのか(朝日さんの生活、そして裁判;第一審で画期的な勝訴判決;「劣等処遇」という第二審、第三審判決 ほか)
2章 座談会・社会保障・生活保護改悪に立ち向かう生存権裁判!―朝日茂さん生誕100年を迎えて(「健康で文化的な生活を」問うた朝日訴訟;労働運動と朝日訴訟;朝日茂さんの養子になって ほか)
3章 朝日訴訟と生存権裁判・1万人審査請求・朝日訴訟から生存権裁判、そして1万人審査請求・裁判運動へ(生存権裁判とは;社会保障・生活保護発展の歴史―社会保障・生活保護は人権である;社会保障裁判の意義―人権のための闘いとして ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
15
人間裁判と言われた朝日訴訟から、生活保護制度改悪が行われるなかで、今日どのように学ぶ必要があるのか、考えることのできる本だと思います。重度の結核患者であった朝日茂さんが、命がけで闘ったものは、人間としての当たり前の生活を訴えてだったと改めて思いました。朝日訴訟には①憲法を暮らしに生かす運動の原型をつくったこと、②生存権の具体的なあり方を問うたこと、③人間らしい生活の追求の視点を明らかにしたことに、歴史的意義があると述べられています。今日、社会保障が削られていく中で、学ぶべきことが多いと思いました。2014/11/21
Takao
2
2014年5月3日発行。2013年5月11日におこなわれた生存権裁判を支援する全国連絡会主催のシンポジウム「社会保障・生活保護改悪に立ち向かう生存権裁判! 朝日訴訟・朝日茂さん生誕100年を迎えて」の記録を中心に、朝日訴訟の現代的意義と、いまたたかわれている生存権裁判の取り組みをまとめている。シンポジウムでの新井章、朝日健二、公文昭夫、井上英夫の各氏の発言には、知ってるつもりだった朝日訴訟について新たに知らされたこともあった。1957年8月に提訴された朝日訴訟から来年は60周年を迎える。2016/08/27
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