感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷほは
5
令和の現在、「荒野」とググってもPUBGをパクった例のゲーム画面しか引っかかってこない。2025年の今、誰が「荒野」と聞いて60年代の新宿を想起するというのだろう。アメリカの『路上』ならともかく、それを敗戦によってしぶしぶ受け入れたに過ぎない日本の中で、悲喜こもごもを演じる人物たちとスナップ写真が入り乱れていた原作を、今はもう少なくなってしまった当事者が齢八十を越えて再媒体化する。web連載の長所を活かしているともいえるが、逆にそこまで長続きさせる程の商機、いや勝機があるのかどうか。正気は皆無だとしても。2025/05/25
緑虫@漫画
1
★★★ 寺山修司唯一の長編小説を御年84歳バロン吉元が劇画化。1960年代の新宿を舞台にしたボクサーの話。原作未読なのでわからんけどけっこう中身は脚色してるとのこと。84歳でここまで描けることには驚くけど、その驚きを作品の純粋な面白さが上回っているかと言うとそうではないかな。2025/05/16