出版社内容情報
学年一の秀才こじらせ男子と
落ちこぼれ陰キャ女子が奏でる青春物語
県下有数の進学校に通う乙井奏太は学年一の秀才。今、一番興味を持っているは音楽だが、勇気が出ずにクラスメイトには隠している。一人でキーボードを練習しているが、絶望的に歌が下手で満足に音楽活動をできずにいた。
ある日、クラスメイトとカラオケに行った奏太が一人でエスケイプしていると、部屋からとても上手な歌が聞こえてきた。中を覗き込むと、そこには同じクラスの落ちこぼれ陰キャ女子、弦川瑠歌の姿が。
彼女の美声にほれ込んだ奏太は彼女を誘って音楽ユニットを作ろうとアプローチを試みるのだが――。
内容説明
学年一の秀才・乙井奏太が今、一番興味を持っているのは音楽。ひとり寂しくキーボードで練習しているが、絶望的に歌が下手で満足に音楽活動ができないでいる。ある日、カラオケ店で美声を轟かせている歌姫を偶然見つける。その声の主はなんと同じクラスの落ちこぼれ陰キャ女子の弦川瑠歌だった。圧倒的な歌唱力に惚れ込んだ奏太は瑠歌にアプローチして音楽ユニットを結成する。念願の学園祭のステージにエントリーすることになったが、二人の前に出場を阻むライバルが出現!さらにユニット存続の危機が―。
著者等紹介
高橋びすい[タカハシビスイ]
千葉県生まれ。牡羊座、O型。ラノベ作家、シナリオライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
21
★★★★★面白かった。キーボードと出会ったことで音楽にのめりこむ主人公が、ヒトカラを楽しんでいたヒロインの歌う歌声に魅了され、彼女と共に音楽ユニットを作ろうとするボーイミーツガール。自分の運命に出会ったとばかりに、ヒロインと音楽をやることだけを考える主人公の熱意が、自己肯定感低めで諦観にまみれていたヒロインの心を溶かしていって、やがて彼女の持っていた才能を花開かせる。悪者が誰一人としていない、奇を衒っていない真っすぐな王道青春モノとしてひたすらに爽やかで良かった。2024/05/23
サキイカスルメ
16
最初の漫画が分量・クオリティともに素晴らしくて、「あれ?漫画の作品だっけ…?」と思ったんですが、しっかり小説でした。音楽に自分の興味を見出した男の子と、やっと自分の居場所を見つけられた女の子が二人三脚で音楽を頑張る青春ストーリー。ヒロインが内向的で引っ込み思案で自信がない子なので、壁も多いんですが、全体的に爽やかで優しい気持ちになれる素敵な物語でした。2024/05/02
彩灯尋
12
余韻が止まってくれない。頭の中の映像化が止まらず、後半はずっと感情が高まっていた。登場人物たちの性格がとても良く、読めば読むほどみんなを大好きになっていく。中でも自己肯定感の低かった彼女がどんどん上を向いて輝いていくのがとても良かった。才能と努力のぶつかり合い、これぞ青春。登場人物たちの今後に思い耽ってしまうような、本を閉じてもまだワクワクさせてくれるような終わり方に興奮が冷めない。とても面白かった。2024/05/10
alleine05
9
まあまあ。ストレートな音楽×青春もので普通に良かったと思うのだけど、あまりにまっすぐ過ぎてまぶしくて素直に受け止め切れなかったというか(笑) それに悪くはないんだけど、贅沢を言えばあと一歩爆発力に欠ける感じ。素直に受け止め切れないからこんなふうに感じてしまうのかもしれないけど。2024/06/11
菊地
4
音楽を通した出会いによって人生が変わっていく少年少女の青春小説。 バンドや引き語りものではなく「音楽ユニット」と言うあたりにイマドキっぽさを感じますね。バンドものじゃないおかげで登場人物が絞られており物語のフォーカスが明瞭。 全体的には青春小説の満足感がそれなりにあったけど、最後の文化祭あたりの展開に関してはややご都合主義を感じてしまったかなぁ。 諸手を上げて絶賛はしないけど、それなりに好き。 ただまあ冒頭の漫画が一種のネタバレのようにも思えるので、あのタイミングでああいう漫画を入れる是非について考える。2024/04/29