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出版社内容情報
大学生・叶のもとに突然転がり込んできたのは、一人になることを極端に恐れる少女。二人の紡ぐ「コドク」の物語。
内容説明
大学生・叶のもとに転がり込んできた正体不明の少女。そのただならぬ気配に、身の危険まで感じる叶。だが相対した彼女から漏れ出たのは、悲痛で、弱々しい叫びだった。「独りは…いや、です。一緒に、いて」。叶は少女を「赤瀬奈紺」と名付けて迎え入れることにした。孤独を恐れる少女は、叶の隣に孤独のない居場所を見出そうとするのだが…?“GCN文庫短い小説大賞”受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
大学生・叶のもとに、転がり込んできた正体不明の少女。そのただならぬ気配に、身の危険まで感じる叶が、悲痛で弱々しい叫びを聞いて少女を迎え入れ、奇妙な同棲生活が始まる物語。「赤瀬奈紺」と名付けられた少女が、孤独のない居場所を叶の隣に見出してゆくささやかでかけがえのない日々。叶と一緒に合コンに呼ばれたり、学園祭でお化け屋敷に怖がったり、彼女との出会いが描かれたりする一方、彼女が生み出された背景も明らかにされて、いろいろありましたけど、ただ隣にありたいだけの彼女の日常が守られることを祈らずにはいられませんでした。2024/05/20
和尚
23
普通の場面のようでどこか普通じゃない空気を出しつつ物語が始まり、そう来ましたか、となるほどそういうジャンルね、が最初の章でわかります。文章に雰囲気があって、更に挿絵もその空気に合っててとても良い ただ一つだけ、これは好みだと思うんですが、怪異に対する許容感についてが最初の描写として違和感に感じられてしまってそこだけ残念。 でも同時に残念と言いながら、彼女には不穏さより可愛らしさを感じて楽しんだ自分もいますし、後半に少しずつ明かされる事で納得感が出ていき、物語としても先が気になる内容なので ↓↓2024/05/29
わたー
21
★★★☆☆熱烈なレビューを見かけたので興味を持って読了したのだが、素材の良さを十全に活かしきれていない感じが強かった。正体不明の少女と大学生の青年との同居生活を描く異種婚姻譚的な物語。彼女が人ならざるモノだとわかっていながら、彼女の抱える孤独に寄り添うために共に生活しようとする。そういった共依存めいた関係性は面白かった。だが、彼女の成り立ちや教授からのカウンセリングなど、既に読者がわかっている情報を改めて描いているため冗長だなと。それらは最小限にして、もっと二人にフォーカスした内容にしてほしかった。2024/05/27
真白優樹
19
三回重ねられて凝縮された呪いが人格を持った少女と、平凡な大学生の青年の交流の物語。 ―――コドク、その思いを抱く彼女は怪異か人か。 お化け屋敷にビビったり、美味しい料理に目を輝かせたり。まるで子供のよう、その純粋さの裏に隠れたのは怪異としての本性。そんな彼女との共存、が描かれている物語であり、青年のみを拠り所としてただここにありたい、と願う彼女の心の叫びが胸を打つ、胸にずしりと来る物語である。誰にも邪魔されぬ、ただ二人だけの日々を。当たり前の、人間のように。その願いが叶う様に。 うん、面白かった。2024/05/21
サキイカスルメ
18
共依存にどっぷり堕ちてほしい!!!ヒロインの致命的なズレを主人公がハラハラしながら見守ってる関係性が大好き。彼女の成り立ちを知り、終盤で2人の出会いと関係性を描き、最後は想いの力で押し切る展開が面白かったです。やはり愛よ。2024/05/20
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