カクテルキス文庫 嘘の欠片

栗城 偲【著】

Ｊパブリッシング（2020/05発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 231p／高さ 15cm
• 商品コード 9784866692913
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

「…最悪」寝ぼけてキスした相手が峯井だったと気づいた呉村が、そう呟く。それ以来、幼なじみだった呉村への片思いが苦しくなって、高校卒業後、違う進路を選び連絡を絶った峯井。看護師として勤務して十年。三十路を過ぎた今でも呉村を忘れられず、彼とキスをする夢を見続ける日々。もう諦めたいと思っていた矢先、峯井の勤める大学病院にやってきた看護師が呉村で…？何もなかったかのように接してくる呉村に戸惑うが…。「今度は、逃がす気ないからな」一途に拗らせる十年愛。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[beniko]

高校時代の親友への恋心を隠したまま進学を機に強引に離れ十年、職場で再会した二人。若い頃の十年は長いだろうに想い続けたことと拗らせ続けたことに驚きしつつも切なかった。思えば呉村が自分の気持ちを隠すために女子と付き合ったりしたことが誤解やすれ違いのもとで、相手を失うことに臆病になるあまり不誠実な行動を良しとしてしまった結果、相手を失うという皮肉。好きな人が同性であることの難しさの表れでもあるけど、互いに勝手な思い込みと決めつけで動き過ぎ。再会しても鳥谷野先生がいなかったら成就しなかったと思うと少し複雑。

2020/06/24

[tanya]

お互いに言葉が足りてないカップル。10年も引きずって大変だったねぇ感満載。引っ掻き回した様でキューピット役の先生がグッジョブ！タオル目隠しをしての告白が楽しい。一気読みでした。

2020/06/20

[beniko]

KU対象になっていたので再読。事の顛末を分かっていたからか、初読のときよりは呉村に対する苛立ち?もなく、彼は彼で、峯井に嫌われたくないともがいて拗らせた結果だったのだなと納得。また、両想いになれたのが鳥谷野先生頼りというのは好みではないことは変わらないけど、鳥谷野先生の立場なら、こうするだろうなとすんなり思えて、結果、初読のときよりは楽しい読後感となりました。ホントに、全く、二人して自分自身から、相手から逃げまくるから10年もかかることになったんだよー！と二人の行動をもどかしく思いつつ、BLらしさを満喫。

2021/01/09

[いいちゃん]

★★★☆☆Kindle Unlimited。看護師同士なお話。お互い好きなのにすれ違いまくっちゃってますね。会話したして！と思いますが、男同士だと勇気が出ないか。

2021/04/03

[万尋]

★★★★☆ 鳥谷野先生いなければ更に何年そのままだよ！って程のもだもだ。 王道の言葉足らずで10年越えの両片想い。 初回特典ペーパー、その後呉村はしばらく峯井に口もきいてもらえなかったんだろうな～と妄想しながらストレスなく楽しく読了。

2020/06/21