出版社内容情報
シリーズ累計3.2万部を突破!いまもっとも勢いのある現代短歌アンソロジー最新刊!
同時代の歌人100人による100通りの「雨」の短歌。
好きだった雨、雨だったあのころの日々、あのころの日々だった君 ‒‒‒‒‒枡野浩一
目を閉じてこの身にあたるぶんだけを雨とおもえば怖くはないわ ‒‒‒‒ 雪舟えま
縦書きの国に生まれて雨降りは物語だと存じています ‒‒‒‒‒ 飯田和馬
どこか遠くでわたしを濡らしていた雨がこの世へ移りこの世を濡らす ‒‒‒‒‒大森静佳
自分から広がってったアンコールの手拍子をみる 雨をみるようにみる ‒‒‒‒‒岡野大嗣
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
24
「雨」にまつわる現代短歌のアンソロジーです。俵さん、穂村さん、東さんといったベテラン勢に、注目の歌人くどうれいんさん、岡野大嗣さん他総勢100名が参加しています。飯田和馬さん/縦書きの国に生まれて雨降りは物語だと存じています 雨だれが筆書きしていくように窓を伝い流れていく様子。徒然とした光景に物語を映写する感性に魅かれました。堀静香さん/一日のほんのすこしを降るだけで雨だったって言われるように ──“言われるように”に含まれた複雑さに、素通りできない私がいました。2025/07/03
まぁみ
20
シリーズ五作目。すんごく良かった。雨って万能笑。私的には、雨>雪>花>月>海。です。2025/06/07
おいしい西瓜
7
雨は見ているだけでも詩情を呼んでしまうモチーフだから、「けはひなく降る春の雨 寂しみて神は地球に鯨を飼へり/睦月都」や「どこか遠くでわたしを濡らしていた雨がこの世へ移りこの世を濡らす/大森静佳」のように想像力をひとつ向こうへとばしてくれるような短歌は、その詩情が置いていかれて、でも完全にはなくなっていない感覚になるから好きだ。「雨はふる、降りながら降る 生きながら生きるやりかたを教へてください/薮内亮輔」がこのアンソロジーの中ではいちばん好きな短歌だった。2025/06/22
Natsu-cheese1115
3
雨にまつわるうたが集められた歌集。梅雨の時期にぴったりと思って手に取りました。 とってもよかった。読むタイミング、読む人のいま置かれた立場などで、感じることや、じんわり心に染み込んでくるうたが変わる気がする。今日の私は、阿波野巧也さんのうたが一番響いた。次に読むときは、どんな風に感じるだろう。 手元に置いて、時々開いてみたくなる。2025/07/05
モリヤマ リン
1
図書館で借りて読んだ。これまでのシリーズと同様、一頁に一首という配置が心地よくて、肩の力を抜いて読めた。簡素な装丁が、色々な雨音を綴るのに良い感じですてきだと思う。2025/07/06
-
- 和書
- 猟奇 復刻版 第2回配本