内容説明
同書全体の詳細な註解に加え、『形而上学とは何か』『根拠の本質』『ヘルダーリンと詩作の本質』『芸術作品の根源』の解説を収録するほか、フッサール、ヤスパース、ディルタイ、キルケゴール、ニーチェとの比較考察なども充実。フランスにおけるハイデガー受容初期の金字塔にして、今なお最良の入門書のひとつ。
目次
第1部 導入(問題と方法)
第2部 実存論的分析論(最初の素描;世界内存在;現存在の複数性と世人;現の構造;実存の非本来的様相;現存在の究極的で無差別的な構造についての最初の展望;全体性としての人間存在の問題―死の存在論的解釈;良心、本来的実存の証し;本来的実存の存在;時間性の問題;現存在の歴史性)
第3部 ハイデガーの著作における哲学的な主要問題(超越の問題;超越と無;自由;最終的展望;美学)
第4部 考察と結論(実存的哲学と実存論的哲学―ヤスパースとハイデガー;ハイデガーと形而上学;ハイデガー哲学の実存的主題とその起源;結論)
著者等紹介
ド・ヴァーレンス,アルフォンス[ドヴァーレンス,アルフォンス] [de Waelhens,Alphonse]
1911‐1981。ベルギー、アントウェルペン出身の哲学者。ルーヴァン・カトリック大学で法学と哲学の博士号を取得後、1946年に同大学の教授となり、ブリュッセル・サン=ルイ大学などで教鞭をとる。フッサールとハイデガーをはじめとする現象学・実存哲学の研究から出発し、フランスにおけるドイツ哲学の受容に貢献した。後年には、フロイトとラカンの精神分析に関する研究にも従事する
峰尾公也[ミネオキミナリ]
1986年、東京都生まれ。2018年、早稲田大学大学院文学研究科哲学コース博士後期課程単位取得退学。現在、早稲田大学非常勤講師、博士(文学)。専門はハイデガーと現代フランス哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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