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内容説明
万物の創生主、神は悶々としていた。ある計画を胸に下界に降りたものの、百年ぶりの世界はすっかり様変わりし、かつて自分に似せて創った人間たちはスマートフォンにタトゥーに脱毛、理解不能な進化を遂げていたのだ。そこで彼らを知るため夜ごと酒場めぐりを始めるが、男と女の関係はどうも複雑怪奇なようで…。ミステリーの名手が極上のユーモアで現代社会を諷刺する意欲作。
著者等紹介
リューイン,マイクル・Z.[リューイン,マイクルZ.] [Lewin,Michael Z.]
1942年マサチューセッツ州スプリングフィールド生まれ、インディアナポリス育ち。ハーヴァード大学を卒業後、科学の高校教師を務めたのち1971年に渡英、作家に転身。長編ミステリー『A型の女』でデビューを果たす
田口俊樹[タグチトシキ]
1950年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
55
神がちょっと(100年くらい)目をはなした間に、下界はすっかり変わってしまった。天国の雑務をほったらかして、人間界でリサーチ(主にナンパ)に励むが、頭の中はますます迷宮へ。宗教的によく横やりが入らなかったなぁと感心する。聖母マリアや悪魔の人間臭いこと!大いなるだぼら小説だが、考えさせられることも多い。連日の暑さは、神のイライラのせいかもしれない。もっと感謝して生きよう。2015/08/10
しゃお
19
神さまが自身を取り巻く現状に満足できなくなり、女を求めて下界に降りるのだけれど、果たして女性との触れ合いはうまくいかない。何故なのかを考えるうちに辿り着くのは自分自身。その着地点に至るまでは、リューインらしく現代社会や人間そのものに対するピリリとした風刺がスパイスされているのですが、その中にユーモアが溢れていて実に楽しかったです。人は神さまが自身を写したもの。という事は神さまも実に人間的なんですね~。2015/02/02
わたなべよしお
12
リューインのユーモア系は読んだことがなかったけど、さすがというべきか、十分楽しめた。現代人、社会に対する風刺、諫言として読むこともできるけど、そんなことより、単純に楽しめる。2015/01/24
けいちゃっぷ
11
リューインがSFを書いたのか、と驚いた。 神さまが久しぶりに下界に降りて女をナンパしようとするのだが、摩訶不思議な女というものに翻弄されてしまう。 神さまの目を通じて人間とは何かと問うている感じだし、神さまの成長物語のようでもあるが、面白かったかどうかと聞かれれば、キリスト教徒ではないので微妙なところですな。 401ページ 2016/10/04
ハスゴン
11
やはり、悩みは神様にもあるんだと面白く読みました。2015/05/11