内容説明
三年にわたる苛酷な訓練で、つねに戦績表のトップを守り続けてきたエンダーは、バトル・スクールはじまって以来の最年少で竜隊の指揮官となった。だが、集合した隊員をみて愕然とした。ラーンチイ・グループから直行してきた戦闘未経験者がほとんどで、数少ない古参兵もエンダーより年下の者ばかりだったのだ!厳しい戦いの訓練をくぐり抜け、やがて人類の運命を握る存在へと成長していくエンダーの活躍を描いた傑作。
著者等紹介
カード,オースン・スコット[カード,オースンスコット] [Card,Orson Scott]
1951年、ワシントン州リッチランドで生まれる。その後、カリフォルニア州、アリゾナ州、ユタ州で過ごし、ブリガム・ヤング大学とユタ大学で学ぶ。現在は、妻とともにノースカロライナ州グリーンズボロに住んでいる。アナログ誌1977年8月号掲載の短篇「エンダーのゲーム」でデビュー。この短篇を長篇化した『エンダーのゲーム』とその続篇『死者の代弁者』で二年連続してヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞する。以後、SFだけでなく、ノンフィクションやファンタジイ、歴史小説、普通小説と幅広い活躍を続けている
田中一江[タナカカズエ]
東京女子大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
50
何度目かの再読、新訳は初めて。 本書はラノベかと思うくらい読みやすい。学園モノでもあるからなおさらだ。でもそれだけではなく、根底にあるテーマはとても深い。それがよい。何度も読んじゃうわけだ。 今回読んで印象に残ったのは、ロックとデモステネスの暗躍、重層的なゲームの意味、ヴァレンタインとの筏での会話、バガーはどうエンダーにアプローチしたのか、などなど。 空想を掻き立てる昔ながらのスタイルのSF、私は大好きだ。 2023/10/17
yumiha
42
最終章「死者の代弁者」が一番良かった。分かりやすい悪を天才少年が仲間に助けられながら倒すだけの話なら、あちこちにゴマンと溢れているからだ。「僕を放っておいてくれないから」も、言い訳がましい。「知らないうちに人類を救っていた」もご都合主義だ。でも最終章は、敵をより深く理解すること、その敵からのメッセージを真摯に受け止めることが描かれていた。こんな作品は珍しいと思った。あまりSFを読まない私が過大評価しているのだろうか?2020/10/02
GaGa
33
新訳で本当に久しぶりに再読。まあ、面白いSFだと思うけど、これがオールタイムで1位になるSF小説だとはとても思えないのは私だけなんだろうか?SF小説として頭を殴られたものが数多かったので、この程度の作品では正直何の感慨も浮かばない。これを読んで純粋に感動した人がいたら、もっと心震えるSFを紹介したいくらいだ。2014/02/11
ロア
31
短編の方しか読んだことがなく、長編があるってことを知り読んでみた(*'ω'*)どちらもそれぞれの良さがありますが、細かい説明ゼロで最初は戸惑うけどスピード感のある短編の方が好みかなぁ?!両方ともに描かれている、天井にタッチするシーンが好き♡(*´ω`*)読んでる間中、私の頭の中のエンダーはワールドトリガーの空閑遊真に変換されてました。2023/09/03
Small World
28
映画は見ていないのに、ハリソン・フォードがチラチラしてしまいました。やはりSFには欠かせない俳優さんなのでしょうね。昔読んだときは大人側の狡さが嫌で好きになれなかった本書ですが、今回は、それも呑み込みながら死者の代弁者となる少年エンダーの宿命にしみじみとした悲哀を感じることが出来ました。今度こそ続編も読んでいきたいと思います。(Wクラウン作品)2019/04/16