内容説明
説話は野放図で、断片となってどこにでももぐりこみ、他の断片と衝突し合う。古人の説話も、私たちの内なる説話に衝突している。本書では、生が動き出すきっかけにもなる、このような創作と享受が混融する不思議な場を近世説話の生成にさぐる。
目次
第1章 怪異の入口
第2章 産女ノート
第3章 禅僧の語る仏教説話―独庵玄光『護法集』を中心に
第4章 西鶴の愉悦
第5章 生人形の芭蕉
第6章 失物と天神
第7章 説話の創作性
第8章 歴史の断片―永青文庫蔵雑記類より
著者等紹介
西田耕三[ニシダコウゾウ]
1942年、石川県生まれ。東京大学文学部卒業、東京都立大学人文科学研究科博士課程中退。熊本大学教授を経て近畿大学教授。2011年3月退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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