内容説明
混沌とした戦国の世に命をかけて郷土で戦い抜いた、有名無名の武将40人。最新研究であぶり出される意外な生涯とその痕跡。
目次
伊勢貞孝―将軍に反逆した、譜代の重臣
上野信孝―三好氏の申次をつとめた義輝の側近
三淵藤英―足利義昭に従い続けた股肱の臣
真木嶋昭光―将軍義昭を最後まで支えた男
逸見昌経―主家武田氏に「反乱」した若狭西部の押さえ
浅井久政―六角氏に立ちはだかった北近江の支配者
六角義賢―時代のうねりに翻弄された近江の名族
蒲生定秀―軍事・外交に活躍した六角氏重臣
和田惟政―足利義昭を支えた摂津の重臣
細川氏鋼・藤賢・勝国―細川高国残党を再結集させた三兄弟〔ほか〕
著者等紹介
天野忠幸[アマノタダユキ]
1976年生まれ。大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了。博士(文学)。現在、天理大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MUNEKAZ
11
大概カオスな畿内の戦国史であるが、下巻の扱う時期になると、「三好VS足利将軍家+細川晴元」「信長・義昭VS三好三人衆」と対立軸がはっきりしてくるので、読みやすい?かなと。まぁとにかく三好長慶の存在感に圧倒されるというか、細川家の内輪もめに悩んでいたはずが、いつの間にか三好長慶ひいては三好政権とどう向き合うかにスライドしていく過程が度々あって面白い。また松永久秀以外の長慶の被官たちも紹介されていて、長慶が畿内で全く無から自らの家中を築いていたのがよくわかる。畿内戦国史への解像度が上がる一冊。2023/08/20
相馬
0
畿内編下。細川、六角、浅井、三好、松永だけでなく、なかなか知ることの少ない、伊勢氏、上野信孝,真木島昭光、今村慶満、松山重治などに触れられているのが嬉しい。2023/12/03